遊びをせんとや

毎日できるだけアンテナを張って
おもしろがりながら楽しみたい。
人は「遊びをせんとや生まれけん」です。

人間ドックの結果   ~自分への戒め~

2023-07-20 07:03:22 | 日々のあれこれ
一週間前に人間ドックを受けた。そのことは前の記事にも書いた。
前の記事はこちら

大忙しの結婚anniversary   - 遊びをせんとや

人間ドックを旦那と受ける。今年から国民健康保険になったのでいつも受診していた健康センターが他市は補助が降りないということなので同じ市内で人間ドックを受けられる機...

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私の右肺下部 結節影と書かれているでCTの検査を受けに行った。
検査そのものは5分で終わり、へ?という感じだったが、凄くドキドキするし、なんだか気が重い。
検査技師の女性が「教師ですか?」と聞いてくる「ちょっと前までね。」「美術教えてはりました?」聞くので「見覚えがあるわ。」と答えると前任校での教え子だった。名前を聞くと面影が十分残っていたので思い出した。「割と美術好きだったでしょ?」と聞くと「はい」という答え。25歳だということだ。ということは10年前の卒業生だ。なんだか奇遇。こんなとこで会って、嬉しそうに声を掛けてくれて少し気持ちが明るくなった。

すぐに結果が解ると思っていたが次の日の午前中にはかかりつけ医の所に届くとのこと。
「へ?」となる。梅田に買い物に行こうと思ったがなんだか気分が失せてそのまま帰宅。
あとでわかったことだが、私が乗った電車の後、30分後に8時間電車が不通になったようだ。怖い。

ちょっとどんよりした気分で色々頭の中でシミレーションする。
「肺がんなら?まだ初期だろうし。でも自分がどれだけ前向きに病気と闘えるか?気持ちを強く持たなければ。」とか「肺結核なら?」などなど。65歳を目前に色々あることも十分予想はできる。
その反面、次の日に診療所に行って「なんともなかったですよ。」と言われてへたりこむとか。
いやいやそんな甘いこと考えてたらあかんとか。思いは千々に乱れる。

帰宅してから次のワンピースに取り組む。すでに裁断も終わって後は縫うだけ。
こういう時に洋裁はとても集中できてあっという間に時間が経つ。
午後3時過ぎには完成。ライン友達に成果を送る。色々返事が返ってきて面白い。

夕飯の準備をしていると電話がかかってきた。かかりつけ医の看護師さんからで「○○さんCTの結果が来たけれど何ともなかったですから。」の言葉。思わず電話の子機に向かって拝んでしまった。「わざわざありがとうございます。明日行こうと思っていたのですが、心配で少しでも早く解ってすごく安心しました。」と答える。検査結果は郵送するとのことで通院は行かなくてよくなった。
これからの楽しい予定が一瞬にして白黒画面からカラー画面に変わり、現実味を帯びてくる。心から楽しめる。

ほっと一息。
でも、起こっていることはいつも意味があると思っているので私の慢心を戒めるために今回の検査結果があったと思う。
「当たり前が当たり前と思うなよ」と同時に「当たり前の幸せを実感して感謝せーよ。」と。

昨日の晩御飯は

ペンネのグラタン。実は長芋を入れようとして忘れた。とほほである。でも美味しかった。
サニーレタス、トマト。キュウリの糠漬け。




親との付き合い方 ~7月はファミリー月間~

2023-07-19 07:08:38 | 介護
息子が母に会いたいというので弟の誕生日も近いので珍しく午後に実家に集合。
ケアマネさんの訪問も同じ日に。

母から午前中に電話があった。「冷蔵庫が本当に空っぽなので、買い物に行く。」と。
一応何度も言ったのでお伺いを立ててくれた。「午後しか行けないから必要最小限の物だけにしてね。」と釘をさす。
電話を自分でしてくるだけえらいものである。

実家にはお寿司を買っていくことになっているが、朝から買い物に行き、出汁を取り煮物を作る。
実家の蛋白質原も確保する。

まず、息子が我が家に来て家族会議。
それから実家へ。
猛暑の中、あたふた着く。母が珍しく小松菜の胡麻和えを作ってくれている。
ほどなくケアマネさんの訪問。
母は上機嫌で「みんないい人で優しいし、楽しい。」と連発。
終わってから「なんであの人来るの?」と毎度の質問。

誰かが来るとなると部屋の中はきれいに片づけられている。ほぼいつもきれいだけれど。
母の小学校時代の話などを息子が楽しそうに聞いている。小さい時には本当に彼はお世話になったので母には思い入れがすごくある。
夕食の準備、じゅんさいが珍しく安く出ていたのでじゅんさいと鱧のお汁。蓮根、ゴボウ、人参、シイタケ、インゲンの煮物。
小松菜胡麻和え。蛸。
久しぶりの写真

今日は息子が旅行から買ってきた日本酒を少しとビールで乾杯。
暑いせいか母は食欲がすすまない。野菜は食べなあかんからと握り寿司は2つだけつまんでお終い。
アルコールが回るとどうもテンションがおかしくなる。
弟が帰ってからまた談笑。
冷蔵庫の野菜室を見ると赤ワインの大きなペットボトル。5分の1ぐらいしか残ってない。
どうもこれを先週の土曜日から飲んでいたようだ。焼酎が赤ワインに変わっているだけ。
酒量が増えて食欲が落ちているし日曜日の晩は「明日のデイサービスは行きたくない。」と言ったらしい。
ちょっと油断するとこれや。弟に赤ワインは買わないように伝える。
母は常時点いているテレビから「野菜を沢山食べなければいけない。」とか「赤ワインはポリフェノールが多いから健康にいい。」とかの断片的な情報を得ているのはまる解りだ。確かに野菜を食べるのはいいことだが、蛋白質も必要だとか、赤ワインと言えども飲み過ぎたらよくないとか情報の応用はできない。

家から林檎、桃、トマト、なすび一個、キャベツ三分の一玉、人参三分の一、キュウリ半分、塩サバ、豚バラ肉、シラスなど少量色々な種類を持って行って冷蔵の入れておく。
少し次の実家訪問まで日にちがあくのでこれでどれだけ料理ができるのか、、。




絞り染めの世界 安藤宏子のまなざし

2023-07-18 07:12:15 | 美術館、博物館
コルクボードに貼ってあるチラシが気にはなっていたが、5月がずっと忙しかったので
やっと7月展覧会最終日に大阪日本民藝館に行ってきた。
「絞り染めの世界 ~安藤宏子のまなざし~」


   

第一室は大分県豊後の地で生まれた木綿の絞り豊後しぼりの作品
そこから派生して愛知県の有松、鳴海地方の絞り


日本各地の100種類あまりの絞り染の実物の見本裂をパネルにした「100の絞り」これは全て安藤宏子さんがパネル制作、保存したものだ。圧巻であった。
明治~大正時代に制作された絞り染めの着物はすごく斬新なデザインの物もあり、誠にきれいな青い藍の色とマッチしている。
世界各地に絞り染めの技法は発達したがこんなに多くの種類があるのは日本だけだそうだ。
なんと言うバリエーション。そのどれもがその土地に根差した自然物や気候から発生した文様の連続だ。
フリーハンドの物もあれば渋紙で型紙を作って制作された物もあるようだ。
いずれにしても気の遠くなるような手作業を経て完成されたものだ。
最初は木綿栽培が普及して庶民の着物から発達してきた意匠だそうだ。
子供の産着には魔除けの赤が施されているのが興味深い。後で出てくる世界各地の絞りの作品でも幼児の衣服には赤が使われていた。
昔小さな子供が無事育つように「赤」が使われるのは万国共通なのだなと思った。

第二展示室の世界の絞り染の作品もどんな地域にも似た技法が生まれるのだなと驚き、その風土からの色や文様は多様であるという世界の成り立ちである。
人間が手を動かす技法は共通で生きていくためであり、楽しむためであり、生活するためである。
そして表現の世界は多様なのだ。

第三、第四展示室の安藤宏子の作品は圧巻であった。
「風シリーズ」の大きな作品が観る者を圧倒する。
油絵や壁画と違うもっと人間の根源的な物を感じた。
作者の並々なるぬ情熱と「生きる」と言う力強さを感じた。
いい展覧会だった。

レストランはどこも一杯で暑かったので昼ごはんは韓国冷麺を買って帰って作って食べた。
昨日の晩御飯はカツオのたたき、晒玉ねぎ、セロリ、オクラ、キャロットラぺ(柚ジャム入り)、キュウリの糠漬けをワンプレーとに。長芋、ネギのお味噌汁。



日本という病 日本の進む道 ~養老孟司が名越康文と藻谷浩介と日本のこれからを考える~

2023-07-17 07:15:05 | ブックリスト
図書館で常に本を借りるが、人気の本は予約を入れてから3ヵ月くらいかかる場合が多い。
その間に読みたい本が手元になくなり、生きのいい本を読みたくなる。
ポイントで購入

養老孟司の対談本2冊。

精神科医の名越康文と。「二ホンという病」
コロナ禍やウクライナ戦争を語りながら2038年頃に起こると言われている南海大地震のことやそれに備えて今日本人が考えなければないことを語っている。これから15年後に備えてどこに住み、どんな生活をするかを若い人は考えんなければならいと。

そんな対談の続編のような(この本の方が先に出版されていたのだが)藻谷浩介との対談
まさに「日本の進む道」
この中で藻谷さんが「日本の高齢者ほど色々楽しむための選択肢が豊富にある国はない。」ということをおっしゃってた。
そうやなー、ほんまにそうやと膝を打った。そんなにお金をかけなくてもバーチャルでも実際動いてでも色々な安全な娯楽に満ち溢れている日本。過疎と言えども人口密度から言えば欧米に比べて随分マシだとか「日本は一概にあかん。」など、改めて考えると恵まれていることも多いと気づいた。あかんのは政治だけやと思う。ようするに個々の日本人は本当に頑張っている。日本に旅した外国人も2000円もあれば結構美味しいご飯と飲み物がついてくる。そんな外食の国は珍しい。しかも安全。
男尊女卑や多様性に関してはいつまでも政治の中心が頑固で時代遅れなだけかもしれない。
この本の中でも2038年の南海大地震について触れていた。その大災害が起こった後にどのように日本を立て直すべきかを今考えないといけないと養老先生は力説されていた。考えさせられることの多い本だった。いつだって先を見通して養老先生は発言をしてはる。

これは図書館で借りた本「生きるみちしるべ」

既に廃刊になったミセスに連載していた記事をまとめた一冊。
この中に松岡享子さんの「老人を慰めるより子供を幸せにしなさい。」という一説があった。老人は今まで生きてきた中で小さな頃の幸せな思い出で生きて行けるからという意味である。本当にそうだと思う。小さい頃に十分幸せな思い出ある人は老人になってもなんとか生きて行けるもんだと思った。

この一言が心に残った。
養老孟司、横尾忠則、角野栄子、中村桂子、サーロー節子、柚木沙弥郎などが語っている。


一度読んだ本はよほどのことがない限りあまり読み返さないので近所の友人に回して1ヵ月ほどで売る。
出版5年以上前の本は図書館に寄付。毎日少しずつでも持ち物を整理して循環。

昨日の晩御飯。オーソドックス豚カツ、キャベツ、ズッキーニ、トマト。長芋、玉ねぎ、生きくらげのお汁。



松竹座七月大歌舞伎 昼の部 ~次の菊五郎の道成寺~ 

2023-07-16 07:10:36 | 歌舞伎
松竹座昼の部である。
南は観光客だらけである。暑い中涼しい地下街を行く。

最初の幕、吉例寿曽我

腰の所までからげた衣装で出てくる中村隼人と中村虎之助
なんだか女子高校生に見える。足がまっすぐで、、、。
昔の役者と身体のバランスが違う。

大磯曲輪外。これは歌舞伎ファッショのランナウエイなんだなと。一つのデモンストレーションなんだ。と腑に落ちた。

写真は全てHPよりお借りしました。
はやり、中村米吉さんがかっこいい。
曽我十郎、曽我五郎

五郎役の染五郎頑張ってました。ちゃんと荒事になっていた。
千之助の十郎は知性を感じさせた。

京鹿子娘道成寺

久しぶりに観る舞踊。菊之助が舞う。大阪では初めて演じるそうだ。
父の菊五郎や玉三郎に二人道成寺を演じた時に色々教わったとある。
何度観てもこの舞踊は演奏も振り付けも素晴らしい。女の色々な面を感じさせるように情念を込めた舞踊だった。
次の菊五郎の風格と娘から女までの表現に圧倒された。
私の大好きな鞨鼓の振りから最後の鐘入り。

一時間以上の時間を感じさせない名舞台だった。

最後の幕の沼津

上方成駒屋、松島屋の手慣れた演目である。
最後の愁嘆場で鴈次郎、扇雀の兄弟共演が手堅かった。

観終わって、地下街に降り、途中で用事を済ませるためになんばウォークを歩く。
凄い人出である。地下街に人が溢れている。
でんでんタウンで用事を済ませ、恵美須町から地下鉄に乗り、船場センタービルで緑のリネン布とお買い得の中古の夏帯を見つけ、凄く充実した夏の一日を終える。
外国の人達がすごく楽しそうに歩いているのを観るのは気分がいい。みんな円安で買い物にいそしんでいる。いいことだ。
中古品の人気が集まっているので南は特に活気がある。

昨日の晩御飯は残り物一掃で変な組み合わせ。
鰯のワイン煮。サニーレタス、海老、トマト、生きくらげの卵とじ、ワイン煮のソースを使ってパスタ。
豆腐のお汁。クリームチーズ。





大忙しの結婚anniversary  

2023-07-15 07:00:37 | 日々のあれこれ
人間ドックを旦那と受ける。
今年から国民健康保険になったのでいつも受診していた健康センターが他市は補助が降りないということなので同じ市内で人間ドックを受けられる機関を探した。
見つかったのですぐに予約を入れたのが4月。
国民健康保険料全納が前提で補助が後から降りるので6月にならないと国民健康保険料が決定しないので7月以降に予約を入れた。
旦那は胃カメラ検査、私は子宮頸がん検査をオプションで付ける。

私たちが受けたドックは即日、簡単な結果をくれてお医者さんの説明もある。
いつもの結果だと思っていたのに、なんと私の右の肺の下に小さな影が見えるとのこと。
「この場所は肋骨とか重なって影が映ることがありますから念のためにCT撮ってください。」と言われる。
詳しい検査結果と紹介状を3~4週間後に送るが簡易的な検査結果を持ってホームドクターの所でCTの撮れる機関に繋いでもらったらもっと早いとのこと。
「ひぇー。」となる。
怖がりで気にしいの私なので次の日にすぐにホームドクターの所に行く。
旦那も同じところで診てもらっているので検査結果を持って一緒に行くことにした。
その日は結婚記念日。結婚32年周年である。

朝から通い始めたヨガに行き、慌てて帰って午前中の診察受付時間ギリギリに受診。
「あーこれね、私も一回引っかかったことがあります。たまに血管の影が映ることがあるんですよ。でも撮りましょう。」と紹介状を書いていただく。幸い近日に予約は取れた。

せっかく来たのだから途中下車してスエヒロで昼食

A定食1300円。海老フライ、ハンバーグ。どうしても食べたかったのでカニクリームコロッケを一つ追加500円。
半分ずつ食べた。

あっつあつで美味しかった。
満腹になりながら次の予定をこなし、最後に人間ドックの補助金の申請をしようとしたら出張所では受付られないとのこと。
諦めて郵送にすることにする。半額以上の補助が降りるはずである。

晩御飯はanniversaryだと言うのにお昼のランチが満腹過ぎて食欲がない。
買ってきたちらし寿司で

鱧、蛸、穴子
小松菜のお汁。

まーたまにはいいかも。
バタバタ動いたが物事は進んでいく。私たちらしい結婚記念日だった。

親との付き合い方 ~4日置きのきはだマグロ~

2023-07-14 08:53:43 | 介護
一年振りの人間ドックを終え、昼食を食べてから実家へ。
冷蔵庫はかなり整理されてきているが、母がふとパーシャル室から今週の月曜日の夕食のために持って行ったきはだマグロを出す。
「へ?」となる。その日は鮭を焼いていたので次の日にと思っていたが母が「今日、マグロ食べるわ。鮭はラップして冷蔵庫にいれといて。」と言うのでそこでマグロを切ってお皿に盛って置けば良かったものの、「自分で後で切るから」と母が言うので柵のままパーシャル室へ入れたのが間違いだった。

4日も経ったマグロの柵は見た目は変わらないが専用容器に入れてチンする。
お刺身が食べたいだろうと私が行く日の夕食にはお刺身を持参する。

冷蔵庫には違うマグロの煮た物がある。買ってきて食べているのだ。なんだそれは?

ということで久しぶりに母に大きな声で「あの日に自分で切るって言ったやん!」と大きな声を出してしまう。
そうすると「そんな怒るんやったら、もう来んといて!自分でできるんやから。」と言う。
帰り際に再度「できないことが出てくるのは当たり前やから、それは認めて任せてほしい。」と言うことを落ち着いて伝える。
廊下の物入れに入れてあった大きな保存容器を見つけてキッチンに戻す。
なすび、大量にある万願寺ししとうの煮びたし。人参、アスパラの豚バラ肉巻き、子持ちカレイ、小松菜の煮つけ。
トマト、オクラ。なんかを冷蔵庫に入れる。その日の夕食はチンしたマグロと蛸、トマト、キュウリ、オクラ、お味噌汁、持参した豆、人参、蓮根、ゴボウ、薄上げ、ひじきの煮物。
よっぽど私が料理を作って冷蔵に入れておくのが気に入らないのだろう。
要するに人がやることは気に入らないのだ。

帰り際に私が履いてるジーンズの裾が長すぎると注意する。私も負けずと「ほっといて。」
「いい歳をしてだらしなく見える。」と母。
同じようなバトルが毎回繰り広げられる。

私も同じ性格を受け継いでいるのだから何だか将来気が重い。

昨日の晩御飯は鰯のワイン煮、(やっと乾燥オレガノを使う。あまり火を通し過ぎない方が美味しい。)豆の煮もの。
サニーレタス、アスパラ、トマトのフレンチドレッシングサラダ。玉ねぎ、ズッキーニの缶詰のトマトで煮てチーズグラタン風。

松竹座七月大歌舞伎 夜の部 ~俊寛という人物像、泣いて笑って~

2023-07-12 07:55:12 | 歌舞伎
7月はお楽しみ月間である。

まずは、松竹座の七月大歌舞伎 夜の部




仁左衛門の俊寛 20年振りだそうだ。
45年ほど前に観た南座の歌舞伎鑑賞教室 先代片岡仁左衛門の俊寛が素晴らしかった。ここから写真は全てHPよりお借りしました。

配役は一緒に流されて島の娘千鳥 千之助といいなずけになる丹波少将成経 幸四郎 
迎えに来る船に乗って来る役人で後に俊寛に殺される瀬尾太郎兼康 彌十郎 
俊寛の御赦免状を持ってくる役人丹左衛門尉基康 菊之助
と豪華な布陣だ。
やはり丹座衛尉基康などを菊之助がやるとぐっと舞台に奥行が出る。
坂東彌十郎の瀬尾もお手の物
千之助の千鳥も可憐でいい。

最後に花道七三のスッポンに入り、海の中に腰までつかり船を追いかけたという関西型の演出。
歌舞伎の「俊寛」は一番の老人でどうも持病がありそうで時折胸を押さえ、余命が長くないのを自分でも悟り、千鳥に乗船を譲ると言う脚色になっているようにも思えた。
素晴らしい歌舞伎の回り舞台で離れていく船を崖の上から見送る姿は悲しくて滂沱の涙だった。
俊寛の本当は帰りたいのだけれど妻も処刑されて帰京しても仕方がないという思い。

実際の俊寛はと調べてみたら、亡くなったのは36歳。若!
当然老人とは言えないが、首謀者説、源平盛衰記によると無理やり陰謀に巻き込まれた説、平家物語によると俊寛以外の2人は千枚の卒塔婆を書いて流すが俊寛は加わらなかったとか。諸説ある。鬼界ヶ島じたいも鹿児島硫黄島、喜界島とか、俊寛はロビンソンクルーソーのように生き延びたという説もある。
何分、平清盛の描き方と相対的に描かれた謎の人物である。
でも仁左衛門はまたまたひとかど以上の人物に演じ上げてしまうのは歌舞伎の芸の力だ。

最後の幕は村上元三 作の「吉原狐」


 

私は初めてこの戯曲を観たが、中村米吉が素晴らしい。

彼の芝居の上手さとセリフの生きの良さで最後まで楽しめた。
そこへ幸四郎の三五郎、お杉の中村虎之助がちゃんと支える。若さのテンポと江戸情緒がミックスされて見ごたえがあった。
市川染五郎があかんお侍の典型、貝塚采女を演じる。

さすがに芝居は上手いが18~9歳でこの役はちょっと大変だった。

7時過ぎの終演。泣いて、笑っての2時間半だった。

外に出ると夕暮れの道頓堀

観光客だらけでした。

お昼に旦那と久しぶりにでんでんタウンに出かけ隔世の感あり。
なんばウォークのドトールでミルフィーユとアイスコーヒーを飲んだので帰宅してクリームチーズ、トマト、煮物などでジントニックとワイン。








豪雨の災害と梅雨の終わり

2023-07-11 06:52:22 | 日々のあれこれ
実家へ行く途中に一転にわかにかき曇りとなり
駅に着いたら遠くの雷鳴と少しの雨
慌てて洗濯物を取り入れ
料理をしているといつのまにやら雨は上がって晴天

いつも行く神社に弁財天さんがあるのでお詣りする
「この夏も水枯れになりませんように。水の災害が起きませんように。」と心の中で願う。
その願いは今年もかなえられず、北九州の豪雨
二十年以上前に授業で取り上げた地球温暖化の映像の中で豪雨は起きると警告していた。
被害に遭われた方々の哀しみを思わずにはいられない。

実家からの帰り道
何とも美しいまだ明るい夕刻
打ち水したみたいに空気と光が澄んでいる
公園の急遽できた水たまりで子供たちが長靴を履いて遊んでいる。
すれ違うクラブ帰りの女子中学生の少し大人びた顔つきが赤く上気して美しい。
水辺にたたずむ人
散歩する子犬

「もう梅雨も終わり。」と旦那が言う。
そうだなと私も思う。

少しずつ薄いカーテンが引かれるように本格的な夏の登場

昨日の晩御飯
久しぶりに豚肉の野菜巻き(アスパラと人参)、サニーレタス、トマト、アスパラ、蕪とキュウリ、長芋、シイタケのお味噌汁、冷ややっこ。


今日の果物四種盛り

数日前からアイスコーヒー

日本に憧れ 日本に学ぶ~スティーブ・ジョブズ ものづくりの原点~

2023-07-10 07:01:33 | 舞台、映画、DVD
NHKのスティーブジョブスと日本文化の関係を描いた特集番組を録画していて観た。

写真はHPよりお借りしました。

日本に憧れ 日本に学ぶ ~スティーブ・ジョブス ものづくりの原点~
スティーブジョブスが新版画が好きで集めていたのは知っていたが、その原点が高校時代の友達の家に飾ってあったその友達のお母さんが研究していた川瀬巴水の版画だったとは知らなかった。
スティーブがパソコンという物作りを始めてから日本の文化を参考にしていたと思い込んでいたので驚いた。
でも考えてみれば思考や感性は若いうちに形作られるものだから、ジョブスが出会った川瀬巴水の浮世絵に彼の潜在的な美意識が色と形になって表れたのだろう。

陶芸作品もしかり。日本の焼き物にもかなり惹かれていたそうだ。

この彼自身が注文して作らせたお皿の丸みにこだわったところだ。

このマッキントッシュのコンピューターは画期的だと思う。うっすら記憶にある。

画像はお借りしました。
今のパソコンの薄さからすると隔世の感はあるが、このカラフルな角の丸いカラフルなパソコンはすごく個性的。


現在のアップルストアの素気ないくらいなシンプルさは日本のインテリア、例えば畳の和室、お茶室からインスパイアされた物なのだろう。

ソニーの物づくりに憧れていた若きジョブスは徹底的にそのデザインと作りを研究した。

私は使いこなせなかったがお絵描きソフトのレイヤーは日本の多版多色刷りにヒントを得ていると思う。
浮世絵の色の透明感を再現したかったのだろうと納得がいった。
ジョブスは番組の中で「自分の感じていることや考えていることを画像や色や文章や音楽で個性的にだれでも表現できるよなツールを作りたい。」と言っていた。まさにそうなっている現代。

いずれにしても日本の美意識や文化がこんなすごい形やソフトに活かせれるのは凄い事だと改めて感心した。

昨日の晩御飯は痛みかけていたアボガド(母の事を言えない)と蕪、キュウリの浅漬けのサラダにして。トマト。
銀鮭。玉ねぎ、つるむらさき、厚揚げ、ワカメの具沢山お味噌汁。緊縮、一汁一菜メニュー。