人は誰しも、諍いや争いなどのトラブルを嫌うのではないでしょうか。
そのトラブルの多くは、ちょっとした言動が原因であったり、それが契機となって人間関係がこじれたりしているようです。
かねてより、【心 de 経営】ということを基本に、永年コンサルティングをして参りました。「de」は、フランス語の前置詞で、英語にしますと「of」に近い意味合いであり用法であると認識しています。
「de」を、英語の「of」の意味で用いますと「心 of 経営」、すなわち「経営”の”心」となります。「de」を、そのまま、日本語の「で」に置き換えますと「心で経営」となります。
ここでは、後者の「心で経営」に重点をおいて、経営に限らず、人間関係における「心づかいのあり方」を、平素の体験から感じるがままにを徒然に記述してまいります。それにしても、他人に優しくするには、自分に厳しくなければならないことを痛感しています。
期せずして日本経営士協会前会長の藤原久子先生も、心を大切にすることを常々口にされています。先生とお話している中で出てきたことを中心にまとめています。ある意味では、藤原先生との合作といえるブログです。
物事や人の心には多面性があります。お届けするブログが正論であるか否かは、皆様のご判断にお任せしますが、参考にして下さいますと幸いです。
たまたま目に入ったTVのニュース番組が、お小遣いを毎月いくらもらっているかというテーマだったようです。
「小学5年生なので、500円です。6年生になると600円になります」と愛らしい返事が返ってきました。親御さんの子供への教育熱心さが感じ取られるように思えました。
ところが、次の映像に愕然としました。
小学生の少女とは思えないような服装とお化粧をしていて、その落差にビックリしました。裕福な家庭のお嬢さんなのでしょう、お二人で出演していましたが、お二人ともに似たような服装ですが、色やデザインは、それぞれの個性で選ばれたものなのでしょう。
さらに驚いたことには、下着は、おしゃれな大人にも負けない金額の物を身につけているという言葉です。
「ランジェリーのような見えないところにお金を使うのが、本当のおしゃれですのよ」の次の言葉に、開いた口が塞がりませんでした。
そう言えば、林真理子氏の小説に、ある女性が、男性に会いに行くときに、恋愛関係もないにもかかわらず下着を新しいものにわざわざ着替えてから外出したという下りが、一時話題になったことがあります。
見えないところに、気を配るのは、女性だけではありません。
私が、ある企業を訪問した折に、社長さんが、まだ来客中ということで、待たせていただきました。社長さんは、その方との面談が終わり、帰るお客様をエレベーターホールまで見送りに出ました。
エレベーターのドアが閉まる前に、そのお客様に声をかけてから頭を下げてドアの閉まるのを待ちました。
それで終わりかと思いましたが、その社長さんは、エレベーターが降下をはじめましたのに、まだ頭をおろしたままでした。
私達は、見えないところでは、手を抜きがちです。
しかし、そこで手抜きをしていては、心の通った、“真”の【心 de 経営】はできません。
見えないところでも、【心 de 経営】を尽くせる人こそ、“真”の真心を持った人と言えるのではないでしょうか。その社長さんから、無言の教えを受けました。
(ドアノブ)