【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 6月03日 徒然なるままに日暮パソコンに向ひて 第3段 よろづにいみじくとも 男は恋をしろ
平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。
この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。
日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。
紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。
【 注 】
日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。
■【小説風 傘寿の日記】
私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。
■【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 6月3日(月)
ブログ原稿を書いていましたら、緊急速報が大きな音を立ててなりました。
すぐに、窓を開けて、まずは脱出口を作りました。
能登の地震でしたので、揺れは感じませんでした。
マグニチュード5.9といいますから、強い地震です。
不幸にも、この地震で倒壊した家が数軒あったといいます。
地震発生から5か月以上も立っているのですから、早く、地震傾向が落ち着いてほしいですね。
現地の人や、その関係者は安心した生活を送れません。
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「徒然なるままに日暮パソコンに向日て」のシリーズは、数年前に部分的に当ブログに投稿しました。
その内容を追補したり、新規に加えたりして参ります。
「徒然草(つれづれぐさ)」は、吉田兼好による随筆集の冒頭の文章です。作者は、兼好であるという明確な証拠はないようです。おそらく大半の方が、何らかの形で、この文章に接しているのではないでしょうか。
徒然草といいますのは、清少納言の『枕草子』、鴨長明の『方丈記』とならび日本三大随筆の一つといわれています。
高校生時代に戻った気分で、また、社会人として人生を歩み、自分の高校時代には理解できなかったり、誤解していたりすることを発見しながら、独断と偏見に満ちた、老いぼれコンサルタントが、我流の解釈を僭越ながらお付けしました。
徒然なるままに、日暮パソコンに向かいて、よしなしごとを、そこはかとなく書き付けてまいります。
お届けも、徒然なるままにアップロードしますので、読者の皆様も、日暮パソコンに向かいて、末永く、徒然にご覧下さるよう、お願いします。
【 注 】 加筆等再編集して、再掲の原稿を含んでいます。
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◆第3段 よろづにいみじくとも 男は恋をしろ
出家をした兼好は、恋文の代筆をしたりして、俗世的なものを引きずっているのが面白いですね。
第三段は、男は、恋をしなければ一人前になれないというようなことを書いています。徒然草は、兼好の人間らしさが綴られているのも、「いとおかし」ですね。
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【原文】 3 よろづにいみじくとも
よろづにいみじくとも、色好まざらん男は、いとさうざうしく、玉の巵(さかづき)の底なき心地ぞすべき。
露霜にしほたれて、所さだめずまどひ歩(あり)き、親のいさめ、世のそしりをつつむに心のいとまなく、あふさきるさに思ひ乱れ、さるはひとり寢がちに、まどろむ夜なきこそをかしけれ。
さりとて、ひたすらたはれたる方にはあらで、女にたやすからず思はれんこそ、あらまほしかるべき業(わざ)なれ。
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【語彙】
さうざうし: 物足りない、心寂しい、張り合いがない(ウェブリオ古語辞典)
玉の巵(たまのさかづき): 玉(ぎょく)製の杯(さかづき)
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【現代語訳】
どれほどすばらしいと思える男でも、恋を経験したことがない男は物足りないと兼好は言っています。
恋をしたことのない男は、みごとな玉製の盃の底がないようの役の立たない人間だとこころしています。要は、見かけだおしで、真の男の魅力というのは、恋という修羅場をくぐり抜けて身につくものであると考えているのです。
「恋は盲目」と言われますが、恋をすると朝から晩まで、歩き回れば露や霜でびっしょりと濡れるまで歩き回るような、愚行とも思えることをすることもあります。恋する人のことばかりを考え、親の説教や世間の避難は、恋する男を背手間立て、神経をすり減らして、あれこれと気をもみますが、自分では、それでも恋を止められないでしょう。
近年では、ストーカー行為として、警察のお世話になるかもしれませんが、恋をすれば、そのくらいのことをするようでなければ、ストーカー行為を推奨するわけではないですが恋をしているといえないかもしれません。
現実には、いくら、相手のことを思っても、「ひとり寝が多く、恋人と共寝する夜は少ない」と兼好は、それをおもしろいと思っています。
「恋をすべし」と兼好は言ってはいますが、恋に夢中になって、まっしぐらになってしまうと恋は成就しません。女性に、いつも好感を持たれるように節度をもった行動をすることが理想的な恋のあり方であると指南してくれています。
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【ひと言】
何ごとをするにおきましても、恋に夢中になるくらいの情熱や熱意がなければ、ひとかどのものを手に入れることは難しいでしょう。
「今を大切に」に日々生きていくことが大切なのではないでしょうか。
「日日是好日(にちにちこれこうにち)」という言葉があります。
この言葉は、文字通りの意味は「毎日毎日が素晴らしい」という意味です。しかし、兼好が言いたいことは、「毎日が良い日となるように、意識をして日々を送るべきである」といいたいのでしょう。
日常生活には、喜怒哀楽がこもごもです。それらに一喜一憂するのではなく、「今」「この瞬間」を大切に生きることが大切であるということです。
人によっては、「今この時が大切なのだから、やりたいように生きていくことで良いのだ」といいます。
その様なことをおっしゃる人に出会いますと、イソップ物語のひとつ、「アリとキリギリス」というお話を思い出します。
キリギリスは、今を謳歌して人生(「虫生」かな?)を楽しんでいました。冬じたくに勤(いそ)しむアリを見て、彼等を莫迦にしていました。ところが冬が到来しますと、キリギリスは生きて行かれなくなってしまいました。有名なお話ですね。
人生設計をキチンと立て、それに向かって「今を大切に生きる」ということを兼好は言いたいのではないでしょうか。
恋をするということは、何ごとにも一所懸命になれという比喩的な表現として私は解釈しています。
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■ 「日暮パソコンに向日て」 バックナンバー
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■【今日は何の日】
当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。
この欄には、発信日の【今日は何の日】などをご紹介します。
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■【経営コンサルタントの独り言】
その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。
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◆ 日本海海戦は国際舞台で日本を知らしめた 527
1905年5月27日に東郷平八郎が率いる日本艦隊が、ロシアのバルチック艦隊に対して大勝利を収めました。
極東のはずれの小国が、大国の大艦隊を破ったということで、一躍国際舞台に飛び上がりました。
なぜ勝てたのか、それはまた経営にも活かすことができと考えています。
コンサルティングも、常識的なやり方をしているだけでは、ライバルに対して差異化(差別化)をすることはできません。差異化ができなければ、ランチェスターの法則に基づき、弱者が負けてしまうことが多いのです。
「経営の常識」と言われることを疑ってみて、現状や自社の状況に鑑みた戦略や戦術を検討することも重要です。
ちなみに、日本がロシアに勝つことができた理由のひとつが、ロシア側にあったそうです。
彼等の装備は古く、また兵員の疲弊もあったことがあげられるそうです。
(ドアノブ)
■【老いぼれコンサルタントのブログ】
ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。
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