■■【時代の読み方】 人工知能(AI)で人間の職場が奪われる
時代の流れを時系列的に見ると、見えないものが見えてきます。NHKの放送や新聞・雑誌などを見て、お節介心から紹介しています。
■ 人工知能(AI)で人間の職場が奪われる 2015/03/05
人工知能によって、私たちの職業の6割以上において雇用が奪われるのではないかということが、2015年1月のダボス会議で真剣な話題となりました。世界のトップリーダーが一堂に会するダボス会議ですが、いま急速に実用化が進む人工知能(AI)が、社会的に大きなインパクトを与えるというのです。
東京大学大学院松尾豊准教授のお話をNHKの番組で視聴しましたので、それを中心にお話します。
AIの先頭を走っていいるのは、やはりアメリカです。研究の一つとして、人工知能が新聞記者に代わってニュース原稿を作成ということが紹介されました。すなわち、鉛筆をなめなめして原稿を書いている新聞記者が不要となる時代がやってくるというのです。
アメリカでは大学進学の適性試験で、小論文が必須といっても良いのですが、その採点に人工知能が部分的に試験導入され始めているそうです。すでに1500以上の教育機関で利用を始めています。
その実用性を確認するために言語学者のレス・パールマン博士が、意味をなさないが、AIが好みそうな文章をもとに採点させたところ、6段階の最高点を付けたそうです。この実験から、文章量が多いと高く評価されるが、必ずしも内容をチェックして採点しているわけではないことが露見されてしまいました。
今後10~20年で、65%もの人間が現在行っている仕事がAIに置き換わってしまうというショッキングな情報も提供されました。「なるほど」と思う職業もあれば、「エッ!!そのような仕事まで!?」というのもあります。
以下の6つが、やり玉に挙がりました。
電話セールス
スポーツの審判
データ入力作業
銀行の窓口業務
証券会社の事務
車の運転業務
まだまだ技術的には不充分な分野でのAIもありますし、車の自動運転のように、法的などの問題はあるものの、かなりレベルが高い技術レベルまでに至っている分野もあります。今後、どのように技術的に改善されていくのかわかりません。その一つであるディープラーニングですが、人工知能が独自に判断基準を見つけ出す技術の研究で、実用化の範囲が広がる見通しです。
上述の、新聞記者の例ですが、「単純な作業をなくすことができたことで、記者たちは外で取材し、より重要な記事を書く本来業務に専念できるようになりました」「機械には書けない記事を執筆できるジャーナリストに分かれていくでしょう」というコメントにありますように、人間が、人間らしい仕事のやり方を見出せば、AIを上手に使いこなしながら、質の高い仕事をできるようです。
一方で、それについていけない人は、どうなるのでしょうか。そのころには、私は生存していませんが、もし、私が若かったら、それを考えると、ゾッとします。
■ 企業と資本国籍
かつてはLINEといいますと、十代の人が利用するというイメージでした。昨今は、LINEを利用しているビジネスパーソンは少なくないでしょう。LINEが韓国資本でできた日本法人であることは意外と知られていません。製菓会社のロッテも韓国資本です。 1970年代、私がニューヨークに勤務していた当時、「ソニーはアメリカの会社」という認識のアメリカ人が多かったと同じような現象が、日本でも起こっているようです。
グローバルな世界というのが浸透してきているのですね。
■ TPP交渉はいつまとまるのか
TPP交渉で、日本としては踏ん張りたいのが農業関連と自動車などでしょう。その重要課題の担当大臣が辞めるというような状況で、日本主導のTPPは妥結に向かうのでしょうか?
TPP(環太平洋パートナーシップ協定)を巡って日米2国間の協議を早期に決着しようと両国とも躍起です。遅くとも3月のハワイでの首席交渉官会合の時に協議再開ができないか、調整を進めるようです。
日本としても譲れない問題ではありますが、アメリカに屈して譲歩をしてしまうのではないかと懸念されます。 映像
■ コンビニコーヒーが値上げ?
コンビニコーヒーを便利に使っている人は多いのではないでしょうか。私事ですが、以前は、スターバックスのデビットカードの減りが早かったのですが、最近はチャージの頻度が減りました。
コンビニコーヒーが出回り始めて直ぐに、コーヒー豆の国際相場が上がってしまって、コンビニコーヒーも値上げせざるを得ないのかと心配しました。質の面で落としたコンビニもありますが、今日まで値段が変わっていません。
ところがコーヒー豆の取引価格が高止まりしていることから、ネスレジャパンが20%値上げすると発表しました。追随するところが多いのではないでしょうか。 映像
■ いまだ木鶏いたらず
先日、あることをしようと思って自分自身に誓ったことがあります。ところが、それを実行することができず、荘氏の「いまだ木鶏いたらず」という思いに至ったことがあります。
奇しくも国会答弁中のヤジ問題に関係して、安倍総理が同じ言葉を使っていたので、思わず苦笑してしまいました。
この歳になって、いまだ迷うことも多く、木鶏として見過ごせばよいことをそうできないことが多く、自分が恥ずかしいです。
■ 旭化成が水素社会を見つめた事業強化
水素社会では不可欠な蓄電池ですが、化学分野の大手であります旭化成が、その分野での事業強化を進めています。旭化成は、蓄電池に不可欠な薄膜「セパレーター」では、世界トップのシェアを持っています。ところがパソコンやスマートフォン向けなどの生産が中心です。
今後、需要が大きく見込める自動車向けのセパレーターを見込み、この文や大手のアメリカのメーカーであるポリポア社を買収することになりました。同社が持つ欧米の販売拠点も利用できって相乗効果を期待しようという戦略です。 映像
■ 国家予算が映像でわかる
平成26年度補正予算案及び平成27年度予算案について説明した動画を公開しました
平成26年度補正予算案及び平成27年度予算案の閣議決定を踏まえ、予算案の内容について、担当者が直接、分かりやすく説明した動画を公開しました。 http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/2015/150123yosanan.htm" target="_blank">映像
■ 期待と現実の落差が大きい朴槿恵大統領
大きな期待で就任した韓国の朴槿恵大統領ですが、一時は60%を超える支持率が、2014年4月の旅客船「セウォル号」沈没事故で、その対応の悪さから、強い批判にさらされ支持率は急降下しました。不透明な政権運営とか、“陰の実力者”による国政介入疑惑で29%にまで落ち込んだことはまだ記憶に新しいことです。
NHKの出石直解説委員の解説を中心にご紹介します。
出石解説委員は「これほど期待との落差が大きかった大統領も珍しい」と酷評とも言える論評をしています。それもそのはず、就任直前に行われた世論調査では韓国国民の80%が「パク・クネ政権に期待する」と答えていましたので、出石氏の論評は当然のことなのかもしれません。
氏によりますと、不人気の最大の理由は、コミュニケーション不足にあると指摘されています。「氷の女王」「お姫様」といったあだ名とともに、よく耳にするのが「不通大統領」という言葉です。
私は、「普通」を文字って「不通」と言っているのかと思いましたが、「意思疎通ができない」「何を考えているのかわからない」ということなのです。
「国民全員が幸福になる国を作る」という公約でしたが、経済だけではなく、社会全体が沈滞ムードに包まれています。若者の失業率が9%、高齢者貧困率が47.2%、自殺者が10万人当たり29人等々が挙げられます。
外交面でも、米中両面作戦をとっていましたが、”コウモリ外交”はいつまでも続きません。アメリカからは睨まれ、中国からは、ミサイル防衛ではどっちにするのか、選択を迫られるという難問にぶち当たっています。
ヨーロッパを始め、各国を訪問する度に日本非難を続け、当然のことながら日本から冷たい目で見られ、日韓問題を一層冷え込ませています。
国内での支持率が低下すると、日本への攻撃をさらに過激化してくるかもしれません。「近くて遠い隣国」などと言われないように日米両者が積極的にコミュニケーションを図るべきでしょう。
3月には日中韓3国の外相会議がソウルで開催されます。まずはこれを足掛かりに3国首脳会議、そして日韓の首脳会談につなげていくというのが、改善の景気として期待したいところです。
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