ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

「医者の嘘」という本を読みました

2014-11-08 12:27:24 | 健康・医療
新聞の広告で「医者の嘘」という本を見て、最近購入して読んでみました。まあ書評というよりはあら探し見たいなものですが、感想を書いてみます。
私も医者についてはかなり批判的な意見を持っていますので、同意できる部分も多く、面白いとは思いますが、やや一面を強調しすぎている感じもします。現代の医療について疑問を持っているような人は、読んでみる価値がありそうです。

”抗がん剤は発がん性がある”から始まっていますが、これはある面で正しいと思います。以前書きましたように、大部分の抗がん剤は細胞毒性物質で、DNAの複製を阻害するメカニズムのものもあります。このようなタイプの抗がん剤には、当然発がん性はあると思います。私もいろいろな抗がん剤を扱ってきましたが、その時は吸入しないように、皮膚につけたりしないよう細心の注意を払っていました。

しかしこのような危険性はあるものの、抗がん剤ががん細胞を殺す力は強く、多くのがんに対して有効な治療法と言えます。この著者が述べているような”抗がん剤の過剰投与ががん患者を増やしている”ことは全くないと思います。がん細胞の増殖速度は非常に早いイメージがありますが、肺にがん細胞ができてから、CTなどの検査で早期発見ができる大きさになるまでに2年程度かかるとされています。ですから手術でがんを切除した後、抗がん剤を投与すれば、まだ発見できないようながんも殺すことができ、再発防止にも十分効果があると思っています。著者は抗がん剤を全面否定していますが、現在の抗がん剤はあまり良い薬とは思えませんが、効果のある治療法であることは確かです。

がんの免疫療法も触れるつもりでしたが、今日はこれから囲碁会に行きますので、続きはまた書きます。

「医者の嘘」 石井 光著 2014 幻冬舎