木曜日までの息つく暇もないような忙しさが一段落し、昨日今日と少しぼんやり過ごしてしまった。来週の講義の準備をゆっくり始めるつもりでいたが、書棚から思いつくままに取り出した本を読み散らしたり、CDの棚の前で気を唆る曲と演奏をあれこれ探しては聴いたりしているうちに、その時間もなくなってしまった。
といっても慌てることは何もない。来週の学部の演習は、すべて学期末試験で、試験問題も水曜日にコピーしておいたので、後は当日試験監督するだけ。修士の演習は、テキスト読解で、これも準備済。講義のテーマも決まっている。一年生が鎌倉新仏教、二年生が明治国家の思想。イナルコの「同時代思想」は丸山眞男。明日からそれぞれに一日ずつかけて準備すれば十分だろう。
今後の自分の研究計画については、まず、12月中には先週のイナルコの口頭発表を文章化しておきたい。というのも、一方で、私の博士論文の審査員の一人でもあったオーギュスタン・ベクル先生から、発表要旨を読んで大変興味を持っているが、当日聴きに行けないので、発表テキストを入手できるかとの問い合わせがあり、他方では、パリ第7大学名誉教授でフランスを代表する哲学雑誌の一つの編集顧問を数十年間続けられているイヴォン・ブレス先生から、当日聴きに行くつもりで家を出たが電車事故で行けなくなってしまったので、発表内容を知ることはできないだろうかとの問い合わせがあったからである。お二人には是非読んでいただき、ご意見を伺いたいから、そのためだけでも文章化しなくてはならない。
年明けからは長期的な計画に則って仕事を進めていきたいが、1月21日には、パリ第7大学の研究集会で、鶴見俊輔と竹内好について話す合田正人さんの討論相手という役回りが待っているので、その準備のために鶴見と竹内も少し読んでおかないといけない。
長期的な計画については、自分自身の考えを整理するためにも、明日以降何回かに渡って記事にしていく。