今日(3日火曜日)、三ヶ月間余り船底掃除のために閉鎖になっていた、セーヌ川に浮かぶ市営プール Joséphine Baker に午後2時過ぎに行ってきた(このプールについては6月18日の記事で話題にした)。これだけ長期間閉鎖になっているとそれまで常連だった人たちもつい習慣を失い、再開したては利用者が少ないだろうと見込んでのことだったが、読みがズバリ的中(競馬じゃあるまいし)。がらがらであった。一コースに平均二人。私がこのプールで選ぶのはいつも平泳ぎ禁止コースで、その分利用者がさらに少なく、今日も一時私一人になった。全部で4コースしかない小さいプールなのだが、全面ガラス張りでセーヌの流れと平行して泳ぐことになり、夕刻に行けば、セーヌ川上に沈む夕日を眺めることもできる。水泳用のプールの脇に、小さな子供を遊ばせることもできる浅い小プールもあり、そこは水温も高く、大人でもただそこに浸かりに来ているのかと思われる人たちもいる。
今日は私個人にとって、ちょっと大げさだが、記念すべき日であった。というのは、四年前の2009年8月1日からパリの市営プールに通い始めて、今日がちょうど1000回目だったのだ。子供の頃にスイミングスクールに通っていたこともあり、水泳は得意なスポーツなのだが、フランスに来てしばらくはまったく泳ぐ機会もなく、博論の追い込みの時期は、毎日12時間は机に向かい、まったく運動をしなかった。当然体力も落ちてしまったし、えらく太ってもしまった。これではイカンと、博論を終えた2003年4月から運動を再開した。最初はウォーキングから始めたが、30分も歩くと息が上がってしまうという体たらくであった。その後、ウォーキングからジョギングへとステップアップ、時には水泳にも行くようになり、二年後には体力も回復、体重も10キロ減量に成功し、ほぼベスト体重に戻ったのだが、2005年に三ヶ月ほど帰国したときに、その習慣が途切れてしまった。2006年2月に今の大学に赴任してからも、以前のようには運動を規則的にできず、どこといって体に不調はなかったが、運動不足は否めなかった。
それから3年半経ち、ある人と一緒にプールに行くようになった。最初の日は、数百メートル泳ぐともうぐったりするほど体力が落ちていて愕然とした。そこで、決意した。今度は是が非でも続ける、と自分に誓った。そのためにエクセルで表を作ってプールに行くたびに記録をつけた。そしてそれから4年4ヶ月たった今、1000回に到達した。4年前には想像もできなかったほど体形も改善され、体力的にも今がベストなのではないかとさえ思える。体脂肪率は9%前後をキープ、筋肉量は大幅に増え、基礎代謝量は1400キロカロリーを超えている。肥満とはまったく無縁。この2年間は風邪一つ引かず、医者にかかったこともまったくない。この8月、生まれて初めて人間ドックで検査してもらったが、そのときも看護師さんに計測数値をえらく褒められ、うれしかった(単純なつくりである)。
日々の暮らしの中では、ままならぬことばかりで溜息をつくことも多いが、水泳だけは何があっても続けていきたい(なんか小学生の作文の結びみたいですが、心からそう思っています)。