今学期の授業が始まって、二週目が終わったところだ。学生が教室に入りきれない授業の教室変更など、毎年この時期はバタバタする。私の金曜日の授業も、教室が小さすぎて、変更を強いられた。ところが、適当な教室が空いておらず、二時間の授業を一時間ずつ二つの教室で行わなければならないことになった。こんなこと、日本の大学ではあるのだろうか。
学部が使える教室の絶対数が不足しているというのが根本問題だが、これはすぐにどうこうできる問題ではない。より現実な問題は、教室管理システムの方にある。どの学科も夏休み前の時間割作成の段階で教室を予約する際に、毎週使うわけではない教室も学期を通して予約してしまうことが多い。その結果、学期が始まってから、管理システムを使って空き教室を探しても、実際は使われていない教室も使用中と端末には表示されてしまう。今日も、一時間目が終わったところで、同じ建物階下の教室に移動する際、いくつかの教室を覗いてみたが、空いている教室もあるのだ。学生たちもそれに気づいた。
理系学部の方はどんどん新しい建物が立っているのに、こちらは空き教室を求めてキャンパスをさまようジプシーのようだと自嘲したくもなる。こんなことで授業が円滑に行えないのは、教員にとって困ったことであるだけでなく、学生たちの不利益にもなることであり、大学として恥ずべきことだと思う。