内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

冬休み計画表 ― 何を読むか、ではなくて、何を読まないか、それが問題だ

2020-12-19 23:59:59 | 雑感

 午前中、来年度九月からの日本への留学を希望している学生二人それぞれと学部国際交流課に提出する出願書類の最終確認のために個別ZOOM面談。これまですでに十数回同じ件で他の学生たちともZOOM面談しているが、本当に効率的に対応できてありがたい。必要があれば、書類を画面共有してその場で直に迅速に処理できる。こういう事務的処理は、全面的に対面授業に戻っても、オフィス・アワーが再開されても、遠隔を基本とすることになるだろう。私にとってだけでなく、学生たちにとっても、面談のためにわざわざ学科教員室まで来なくて済むし、要件のために必要とされる時間だけで事が済むのだから、いい事ずくめである。
 午後は、惚けた(古語では「ほうく」。中世以降に現れる語で、「ぼんやりする」あるいは「一つのことに夢中になる」の意)。アマゾンプライム、Netflix、GYAO ! などで見られるドラマ・映画をVPN経由で見続けた。昼からワインを飲んだ(禁断の美酒である)。かくして、今日から一月三日までの休暇中、毎日見惚ける危険なしとしない。
 これではいかん。月曜からは水泳も約二ヶ月ぶり再開する。なまった体を鍛え直す。しかし、それだけでは一日を充実させることはできない。そうだ、小学生の時のように、冬休みの計画表を作ろう。午前四時起床。七時まで読書と思索。七時から一時間水泳。八時から昼まで小論文添削。昼食。午後一時から六時まで読書と思索。夕食を取りながら、ドラマ・映画を鑑賞。十時には就寝。おお、素晴らしい計画だ(馬鹿なの?)。
 ところで、冬休み中に何を読むか、なのであるが、これが実に悩ましい問いなのである。読みたい本リストを前に溜息をついている。あまりにも長いのである。前田英樹の『愛読の方法』の訓えからは遠く隔たってしまっている。でもねぇ、無理っすよ。古典中の古典に限ったって、今後数十年かけても(えっ、そんなに生きるつもりなの?)とても読みきれない数の本があるのですから。何を読むかではなくて、何を読まないか、断腸の思いで決断しなくてはならない。しかも即決しなければ。さもないと、悩んでいるうちに冬休みが終わってしまう。