家で仕事や勉強をしているとき、あるいは好きな本を読んでいるときは、大抵音楽をストリーミングで流しっぱなしにしています。主にiTunes を利用していますが、Apple Music : Musique classique の中のさまざまなテーマごとに編集されたアンソロジーを特によく聴いています。様々な楽器によるとてもヴァライティに富んだ曲が集められていて、しかも定期的に更新されるので、飽きが来ません。ときどき Amazon. Music も利用しますが、どうも編集の仕方が気に入らないことが多くて、自ずと iTunes 利用の頻度が高まります。
今年も随分たくさんの曲を聴きました。クラシックですから、すでに知っている曲も多いのですが、様々な演奏を愉しんでいます。二週間ほど前のことでしょうか、Matins Classiques というアンソロジーを流していて、ある曲が始まると、はたと仕事の手が止まりました。それはヘンデルのクラヴィーア組曲集(かつてはリヒテルとガヴリーロフが交互に演奏したライブ盤を愛聴していました)の中の一曲でよく知っている曲、組曲第2巻・第7番変ロ長調 HWV.440 の第一曲アルマンドだったのですが、そのあまりに心地の良いピアノの音の響きに聴き入ってしまったのです。それはキース・ジャレットが1993年9月にニューヨーク州立大学パーチェス校で録音した演奏でした。すぐにアンソロジーから当該のアルバムのページへと移動し、アルバムの全体、七つの組曲(HWV 452, 447, 440, 433, 427, 429, 426)を聴きました。以来、毎日必ず一回は全曲聴いています。録音の優秀さも特筆に値します。