
今日は砥石の面直しをしてから、
鑿や小刀、彫刻刀の研ぎをした。
砥石は使っているうちに真ん中がへこむので、「面直し」で
平面にしておかないと、切れ味よく仕上がらない。

研ぎの状態は、親指の腹や爪に刃を当てて調べるが、
いずれも勘と経験の世界なので難しい。

十一面観音像の胴体部分は、粗彫りが済んだので、
核心部分の顔に取り掛かった。
眉や目、鼻、口、耳などを鑿と彫刻刀で彫り、頬のふくらみや
口のまわりの窪みなどを、写真を見ながら彫っていく。
写真の陰影から、立体的な形を読み取るのが難しい。
顔の粗彫りは終わったが、小さな化仏に
取り掛かるのは、もう少し先になりそう。