いつかは、こんな日も来るだろうと思っていた。
「ブルートレイン」27年度末で全廃 「北斗星」新幹線開業で方針http://sankei.jp.msn.com/life/news/131107/trd13110708020001-n1.htm
昭和33年の「あさかぜ」から歴史が始まったブルートレイン。
特急用のブルーの機関車(ほかの色もあるが)と、客車の青いボディに白線という統一されたスタイル、食堂設備があり、シャワー設備なども後に備えられたことから、「走るホテル」とも呼ばれ、多くのちびっこの心を掴んだのは言うまでもない。多い時には東海道を走るブルトレだけでも10本以上存在し、東京駅の夕方から深夜まで、ほぼ切れ目なしにブルートレインが西へ西へ旅立っていったという。
そんなブルートレイン、夜行列車も、全国的に見ても数える程しか残っていない。
理由はいくつかあるが、新幹線や飛行機のネットワークがほぼ全国に張り巡らされ、夜行列車を使わずとも目的地へたどり着くことができるようになったり、使っている客車自体の老朽化が著しいこと、さらには気象の変化で運休したり遅れてしまうことも、乗客が少なくなった一因のように思う。
そしてこのたび、北海道への新幹線延伸が、ブルートレインとして最後まで残る「北斗星」(H27年度末)を廃止に追い込むきっかけになってしまったのは、時代の趨勢とはいえ、何とも残念でならない。とはいえ、まだ1年以上先の話だけど。
そうはいっても、需要が少なくなったとはいえ、少しでも利用してもらうような努力を、もうちょっとしてもよかったのでは、と思う。GWに乗った「あけぼの」、お世辞にも「快適」とは言い難かった。もっとも安いB寝台だったというのもあるだろうけど。あれでもう少し乗り心地が良ければ、と思うのだが。車体のリニューアルを図るにも、もう限界か?
ノスタルジーに浸るだけでは、列車は生き残れない。乗客が減って赤字になったり、採算が合わなければ容赦なく廃止される、そして早くて便利な交通機関にどんどん置き換わっていく。とても便利で、だけど味のない、そういう時代にきてしまった。