ある日立ち寄った書店でこんな本をみつけてしまい、ついつい手に取って買ってしまった。
藤子・F・不二雄先生生誕80周年記念の本とのこと。小学~中学前まで、それこそF先生にあこがれて漫画家になろうと本気で思って、ノートに漫画描いたり、コロコロコミックを読みまくっていたころを思い出した・・・ってこれ、前にどこかで同じこと書いたようにも思うが、それは承知の助。
「自分は昔、”のび太”でした」というF先生。今、大成している人の中にも、”自分はのび太だった”という人が多いが、自分もちょっとだけそれにあてはまるかなと。いじめられっ子だったことと、怠け者だったところ・・・これは今でも変わらないか(!?)
この本に収録されている、「ドラえもん誕生」(初掲載は1978年)が原画で載っていて、そこにくぎ付けになってしまった。ドラえもん連載直前のドキュメンタリー風漫画で、新しいキャラクターを生み出す苦労が描かれている。アイディアを出そうとして余計な物思いにふけって時間つぶしたり、集中して眠りこけたり・・・。先生のセリフ一つひとつ読んでも、自身覚えがあることをやらかしているから、感情移入もたやすかった。
『どうしていつもこうなるのかなぁ・・・。なまけてたわけじゃないのにな。頭悪いのかな』(p3)
『結局、ヒラメキなんだよな、アイディアってのは。ほんのちょっとしたきっかけで、それまではばくぜんと頭の中にあったいろんな部品が、カチャ!カチャ!とつながって、一つの作品にまとまるんだ』(p11)
発明王エジソンの言葉に「発明は1%のひらめきと99%の努力」というのがあるが、これがもちろん「努力が大事」という意味ではないのと同じだ。ひとつでも何かのために、またはだれかのために「作品」をこしらえたことがあれば、この言葉の重みがお分かりいただけるかと思う。
また、F先生が映写機(8ミリフィルム)や、鉄道模型も趣味にしていたというのは知っていたが、自宅にレイアウト(九ミリゲージって書いてあったからまちがいなくNゲージだな)を広げたり、それこそ鉄道模型をモチーフにしたSF短編マンガがあるのを初めて知った。「四畳半SL旅行」というタイトルだそう。面白そうだから、探してみよう。もし見つけたら、また感想でも書いてみるか・・・。
<おまけ>ドラえもんの「しっぽ」を引っ張ると、どうなるか知ってる?