前回の続きであります。
今回は少し長いです。おまけに専門用語も一部あるので読みにくいかもしれません・・・。
北熊本で車庫の無料公開イベントがありました。
朝から準備してたのは、電車入れ替え作業を見てたので知ってたのですが。
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展示されてるのは、昨日見た01系、旧型のモハ71、主力の6000系(元都営三田線車両)。
開場は午前10時からだったが、準備が整わず(!?)、5,6分ほど過ぎてから開場になった。
展示されてる電車は自由に出入りでき、撮影も自由にできた。
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モハ71にある手書きの「菊池行」のサボ。かつて菊池温泉というところまで走っていた。そのため、熊本電鉄のことを「菊池電車」という人も多いという。
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アトラクションとしてはめずらしい、転てつ器(ポイント)の操作体験もできるというので、最初にやってみた。
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「腰を入れてやらないと後で大変だぞ」と指導され、やってみると、これがとても重い。しかも最後まできちんと倒さないとレールがぴったりくっつかない、そうするとレールに隙間ができ脱線の原因となるという。最近は電動式だったり、本線でもスプリング式を採用しているが、こうした手動式もまだまだ残っているという。
この時案内してくれた電鉄の方に、今回導入した01系の面白い話をいくつか聞くことができた。かいつまんで、これから書いていこうと思う。
その1でも書いたが、銀座線から熊本電鉄で使用するにあたり、パンタグラフを搭載したことや、制御装置も新しく(チョッパ制御→VVVF)したほかは、外観、内装、広告シールに至るまで、ワンマン運転に必要な改造は除いて極力オリジナル(メトロ)を尊重してそのままにしたのだという。
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2両編成なのに「6号車」と書いてあるところも・・・。
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社紋はさすがに熊本電鉄のものだが、オリジナルに似せてある。
それよりも今回最大の特長は、台車にあるという。
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真っ黒なボディに赤いライン、まるでスポーツカーのような雰囲気(!?)。これが川崎重工製「ef-wing」と呼ばれる台車。従来の鋼鉄の代わりに、カーボン素材(CFRP)をフレームに採用したことで、大幅な軽量化を図ったという。
電車の安定した乗り心地を実現するためには、従来はコイルばねや空気ばねといったものを採用していたが、
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それをサスペンション機能を持たせたフレーム(赤い部分)に変えたことで、車軸の浮き上がりを防ぎ、脱線しにくい構造としたことで、軽量化はもちろん、見た目にも機能的にも大幅にアップしたという。またカーボンを採用することにより、鋼鉄では問題になる亀裂による劣化の心配もないという。
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製造番号1。つまり量産形が最初に採用されたのが、この01系だということ。ここを最も強調されてたなぁ。
そもそもなぜ熊本電鉄で使われることになったか?じつは昨日見たあのく○モン電車に、そのプロトタイプが採用され(これは全国ニュースにもなったような・・・)、去年から1年間テストを繰り返してきた。
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その最大の目的は「脱線しないこと」だという。
熊本電鉄の線路は、お世辞にも状態が良いわけではなく、かつ、道路と併用している部分もあり、いうなれば「いつどこで脱線してもおかしくない状況」にあったその中で、この台車の存在を知り、「新しい台車があるのならウチの会社で使ってみたい」と、かなりの投資(!)をして導入した経緯があったという。1年に及ぶ実運用テストを繰り返し、1度も脱線しなかったという結果を得て、このたび晴れて量産1号機を導入する運びになったのだという。
そしてアオガエルのはなしも。
熊本に来てから約30年、その間、オリジナルの青色塗装になった時期もあったが、ある検査の際、たまたまボディに残ってた、元の東急時代の緑色が現れたことがきっかけで、当時の色を再現することになり、色見本(もちろん、車体)と照合し、調合した塗料で昔の「アオガエル」がよみがえったと、こういうことのようだ。
余談だが、当時のオリジナルカラーで残る、元南海の200系。検査中のようだった。
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話をアオガエルに戻す。これは前に資料本とかで知った話だが、アオガエルこと東急5000系の独特なボディ形状は、航空機(戦闘機)開発で培われた技術を応用し、とにかく徹底した軽量化を目指して1950年代に開発、製造されたという。その耐用年数は当時「10年もあればいい」とのことだったそうだが、たった1両になったとはいえ、60年経過した現在も使い続けることなど、全く想像しえなかっただろうと思う。
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そのアオガエルも、来年予定の01系2編成目の導入に伴い、引退が予定されている。今年3月の01系導入と引き換えに引退した、もう1両のアオガエルは、解体してしまい残っていないという。
「残して欲しい、というファンの声をたくさん聞く。その気持ちはよくわかるんだけど・・・」と、複雑な表情で語る鉄道会社の方の顔が、暑い日差しとともに印象に残った。
以下次回。
今回は少し長いです。おまけに専門用語も一部あるので読みにくいかもしれません・・・。
北熊本で車庫の無料公開イベントがありました。
朝から準備してたのは、電車入れ替え作業を見てたので知ってたのですが。
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展示されてるのは、昨日見た01系、旧型のモハ71、主力の6000系(元都営三田線車両)。
開場は午前10時からだったが、準備が整わず(!?)、5,6分ほど過ぎてから開場になった。
展示されてる電車は自由に出入りでき、撮影も自由にできた。
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モハ71にある手書きの「菊池行」のサボ。かつて菊池温泉というところまで走っていた。そのため、熊本電鉄のことを「菊池電車」という人も多いという。
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アトラクションとしてはめずらしい、転てつ器(ポイント)の操作体験もできるというので、最初にやってみた。
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「腰を入れてやらないと後で大変だぞ」と指導され、やってみると、これがとても重い。しかも最後まできちんと倒さないとレールがぴったりくっつかない、そうするとレールに隙間ができ脱線の原因となるという。最近は電動式だったり、本線でもスプリング式を採用しているが、こうした手動式もまだまだ残っているという。
この時案内してくれた電鉄の方に、今回導入した01系の面白い話をいくつか聞くことができた。かいつまんで、これから書いていこうと思う。
その1でも書いたが、銀座線から熊本電鉄で使用するにあたり、パンタグラフを搭載したことや、制御装置も新しく(チョッパ制御→VVVF)したほかは、外観、内装、広告シールに至るまで、ワンマン運転に必要な改造は除いて極力オリジナル(メトロ)を尊重してそのままにしたのだという。
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2両編成なのに「6号車」と書いてあるところも・・・。
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社紋はさすがに熊本電鉄のものだが、オリジナルに似せてある。
それよりも今回最大の特長は、台車にあるという。
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真っ黒なボディに赤いライン、まるでスポーツカーのような雰囲気(!?)。これが川崎重工製「ef-wing」と呼ばれる台車。従来の鋼鉄の代わりに、カーボン素材(CFRP)をフレームに採用したことで、大幅な軽量化を図ったという。
電車の安定した乗り心地を実現するためには、従来はコイルばねや空気ばねといったものを採用していたが、
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それをサスペンション機能を持たせたフレーム(赤い部分)に変えたことで、車軸の浮き上がりを防ぎ、脱線しにくい構造としたことで、軽量化はもちろん、見た目にも機能的にも大幅にアップしたという。またカーボンを採用することにより、鋼鉄では問題になる亀裂による劣化の心配もないという。
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その最大の目的は「脱線しないこと」だという。
熊本電鉄の線路は、お世辞にも状態が良いわけではなく、かつ、道路と併用している部分もあり、いうなれば「いつどこで脱線してもおかしくない状況」にあったその中で、この台車の存在を知り、「新しい台車があるのならウチの会社で使ってみたい」と、かなりの投資(!)をして導入した経緯があったという。1年に及ぶ実運用テストを繰り返し、1度も脱線しなかったという結果を得て、このたび晴れて量産1号機を導入する運びになったのだという。
そしてアオガエルのはなしも。
熊本に来てから約30年、その間、オリジナルの青色塗装になった時期もあったが、ある検査の際、たまたまボディに残ってた、元の東急時代の緑色が現れたことがきっかけで、当時の色を再現することになり、色見本(もちろん、車体)と照合し、調合した塗料で昔の「アオガエル」がよみがえったと、こういうことのようだ。
余談だが、当時のオリジナルカラーで残る、元南海の200系。検査中のようだった。
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話をアオガエルに戻す。これは前に資料本とかで知った話だが、アオガエルこと東急5000系の独特なボディ形状は、航空機(戦闘機)開発で培われた技術を応用し、とにかく徹底した軽量化を目指して1950年代に開発、製造されたという。その耐用年数は当時「10年もあればいい」とのことだったそうだが、たった1両になったとはいえ、60年経過した現在も使い続けることなど、全く想像しえなかっただろうと思う。
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そのアオガエルも、来年予定の01系2編成目の導入に伴い、引退が予定されている。今年3月の01系導入と引き換えに引退した、もう1両のアオガエルは、解体してしまい残っていないという。
「残して欲しい、というファンの声をたくさん聞く。その気持ちはよくわかるんだけど・・・」と、複雑な表情で語る鉄道会社の方の顔が、暑い日差しとともに印象に残った。
以下次回。
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