Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

692-0055島根県安来市飯生町605-8Studio_Rosso渡部洋士 Tel 0854-22-1546火水曜定休

フロントリーフスプリングの組み立て

2015-02-06 22:09:03 | Bugatti Type57SC Atlantic
今日は天気が良くて日が射していれば暖かな天気でしたね~。
この数日関東方面では雪が降ると言われていた様ですが思ったよりも雪が少なく交通の乱れも少なかったんじゃないでしょうか・・・?
山陰はその間雨や曇り・・・昨日は風が強かったですがまあ想定内でしょう、山陰ですから、基本的に天気が悪い季節なのでね。
昨日まで修理しておりましたアルファロメオは本日後依頼者様の元に旅立ってゆきました、せっかくお買いになったので末永く楽しんで頂ければと思います。私自身は壊れてしまった模型に再び命を吹き込む事が出来大変満足しております。

先日・・・いつだったかな~先週の土曜日か日曜日に少し年上のお客様のご来店が有りました。
どう見てもミニカー関連のお客様には見えない方だったのでやんわりと聞いてみました。
どうも木工をされているらしいのですが私のしている仕事が面白かったらしく結構長い間ご覧になっていました。
奥様に誘われてCafeの方に行かれましたがアトリエを出られる時に
「木工用に小さなフライス盤を買ったんだけど木工には使えなかったので貴方にあげるよ」
と言って出て行かれました。
その時は初めての方でしたしそんなに期待してもな~と思っていたのです。
私のフライス盤は旋盤と一体になった複合機なので旋盤とフライスを使い分ける場合にいちいち組み替えが必要になるのです。
最近フライスや旋盤の使用頻度が高くなって来ましたので次ぎに買うなら中古でも小型フライス盤かな・・・と思っていたのでした。

そしたら・・・今日その方が再びご来店頂きまして何とフライス盤を持って来て下さいました。
このフライスはプロクソンの物でしてフライスとしてはかなり小型の物になります、まあ模型用なので精度は・・・?という事なんですが新品を買えばそれなりの金額になります。
タダで頂いちゃいました。
それに旋盤用の刃物やフライスの刃物等も一緒に・・・・
大変有り難い事ですね~これで組み替えが不要になりますので製作の効率が上がるはず・・・。
少し清掃と調整は必要かもしれませんが・・・アトランティックにしろゴールデンアローにしろ自作部品のオンパレードになりますからこのプレゼントはかなり大きなアドバンテージになりますね。
まあそれも使い方の勉強次第ですが・・・


さてそれでは今日の製作ですね。
午前中は友人に頼まれたデカールを作っています。

何かわからないかもしれませんが・・・明日(だったかな??)横浜のオートモデラーの集いに行かれる方はご覧になれるかもしれませんが1/6日産RB26DETTのエンジン模型用のデカールです。
まだサンプル用なので実際にはきちんとしたデカールを印刷されると思います。


さて今日も色々有った一日でしたがこの辺りで製作開始とゆきましょう。
今日最初の仕事は先日切って削り合わせていたフロントサスペンションのリーフスプリングの組み立てになります。
一組のリーフでスプリングが8枚それを微調整しながら組み立ててゆきますが、これが時間がかかる事・・・。
かなり大変ですね。
これならエッチングで作った方が正確で良いものが出来るかもしれませんね。
まあフライスで作る事も可能ですから次は考えなければなりませんね。

最初は組み立てて瞬間接着剤で仮止めしておりましたが、この部分はよく考えますとズレが有ると後で足回りに響いて来ます、なのでリーフはハンダで留めてしまった方がズレが少なく都合が良いと判断致しました。
やっと全部組み立てる事が出来ました。

リーフの両端に真鍮パイプをハンダ付けします。
このパイプはマウントに固定する為の物です、本来ならスプリングを熱処理して丸めてある事が多いのですが模型の場合それでは精度が出難い事、また洋白や真鍮は熱を加えてしまいますとその部分だけが柔らかくなってしまうので後々不都合なのです。
しかも左側のリーフは前後ともパイプを使ってリーフを固定致しますが、右側は前側は左と同じく真鍮パイプを使い後ろ側は板のまま差し込んで接着すると言う珍しい構造をとります。

この真鍮パイプのハンダ付けで一番の問題点はそのパイプとパイプの距離が狂わない様にしなければなりません。
なのでハンダ付けの台に1.0mmの穴を開けましてそこにパイプを差し込んで位置関係が狂わない様にしてハンダを流します。

次はリーフではなくフロントアクスルなのですが、ブガッティの場合伝統的にフロントのスプリングはアクスルに四角い穴が空いていましてリーフはその中を通って固定されます。
どのようにしてこの四角い穴を作ろうか検討します。
真鍮パイプを使って四角いパイプは作れない物か検討中です内径が2.5mmの真鍮丸パイプに2本の1.2mmの洋白線を差し込みましてバイスで潰したり金槌で叩いたりしてみましたがこの様に割れてしまいます・・・後で考えたらこんな時に真鍮パイプを一度バーナーで焼いておけば奇麗に加工出来るかもしれませんね・・・。

同様に真鍮パイプを短く切っておきまして・・・これを加工すれば良いかもしれないな~と

でもやってみますと・・・やっぱり切れてしまいます。

しかし、一度に加工する量を少なくして無理の無い範囲なら何とか・・・

何時間かこの作業をやってたったのこれだけです。
やっぱり焼き鈍しをしておいた方が良いかな・・・

ちなみにウイングローブ氏はこんな風に作っています・・・でも本当はT57の場合左右分割で作られている様ですよですから真ん中に継ぎ目が有るのです。

やっぱりこの方法で作らないと難しいかな・・・(笑)
しかしウイングローブ氏は1/15私は1/43大きさがかなり違うんですがこの方法で作れるのか・・・!?

Alfa Romeo Giulia GTA 修理完了

2015-02-05 17:50:21 | その他
昨日は定休日だったので家内を手伝ってバラ園で寒肥を施しました。
と言いますとまあ簡単そうに聞こえるかもしれませんが実はそうでもないのです。

バラは全部で120本程有りまして肥料の量だけでも半端じゃない上に肥料は200m程離れた所で軽トラックに荷台にシートを敷いてスコップで手上げします。
そして荷台の上で油かすや骨粉などと混ぜましてバラ園に運びまして・・・
バラの近くまで軽トラが入ればまだ楽なのですが遊歩道は軽トラックが入れる程では無いので一輪車で運びます。
それを1日で5回繰り返しますと今日は筋肉痛ですね(笑)
肩/腰/太腿全てが痛い!ついでに少し二日酔い気味でして・・・。
50を過ぎた体にはちょっとハードでした・・・。

さてそんな調子なので少しウォーミングアップをしてから制作に移りましょうか。
製作のウォーミングアップはアルファロメオの入っていたケースの掃除ですね。
このアクリル製のケースはテープが貼ったままになっていたらしく粘着成分が硬化して取れなくなっていましたのでクレオスのシンナーで少し溶かしておいてウェスで拭き上げます。

また4本ともタイヤから油を吹いていましてアクリルの上にはタイヤの白い跡が付いていました最初はアクリルの板が溶けたのか?心配したのですがシンナーで拭き取っても取れないので細か目のコンパウンドを使い磨きとりました。

この部分はちょっと注意が必要ですね。
この銀紙に印刷した様なプレートが付いているのですがこの様な場合絶対にシンナーを付けたりシンナーを触った指を付けてはなりません。
大部分の場合この印刷が溶けてしまい収拾がつかなくなってしまうのです・・・(恐)
皆さんがよくご覧になるアイドロンの完成品のプレートも溶けますからね~気を付けて下さい。
私も一度やっています・・・(笑)

ザックリと大きな汚れが取れましたらここからは手袋をして作業になります。
せっかく奇麗にしても指紋がベタベタついたら嫌ですからね~。

全体に一番細かいコンパウンドをかけまして完了と致します。
奇麗になったでしょ!?

ミニカーを修理するのは当たり前です、せっかくですからケースも奇麗にしてお返しするのです。
そうそう、ミニカーのケースに粘着のテープを貼ったままにされている人は有りませんか?
ぜひ取っておいて下さいね。
粘着が取れなくなってしまいますから・・・。

さてリハビリはお終わりまして修理に入りましょう。
ラジエターを取付けてみました。
このラジエターの一番高い部分はラジエターキャップなんですがボンネットが段付きになっていますのでどうやら当たらずに済みそうですね・・・と言う事はラジエターの下側を削らなくてもOKという事ですね。

ボンネットは閉まりました~!

ここからは取れてしまった部品を元に戻します。
まずはFフェンダーのウインカーです。
このウインカーはレンズ表現も何も無くエッチングがただクリアーオレンジに塗ってあるだけでして、おまけにそのクリアーオレンジの色が少し褪めてしまっていますのでエポキシ樹脂を少しだけ盛っておきましてそれにクリアーオレンジを塗っておきましょう。

さていよいよウインドウの修理にかかります。
元々はこれがメインでご依頼頂いたものですからここの作業は大変重要です。
取付けに先立ってウインドウの古い接着剤をエナメルシンナーに浸けて柔らかくして剥がしましょう。

ところが!
余りにも古い接着剤だったので全然溶けないのです。
仕方が無いのでアニメセルから切り出しましてウインドウを新しくしました。
まあほんの僅かに傷も有りましたから作り直した方が奇麗だし早かったですね。

ウインドを接着します。
接着はクリアーボンドですがこのアルファロメオのウインドは両端がクルッと丸まっているのでウインドのエッチングを少しきつめに丸めておきます。
ウインドの接着剤が完全に硬化するまでマスキングテープで押さえておきます。

接着剤が硬化するまでに他の部分を組立てておきます、今回はFフェンダーのウインカーですね。
そうです、あの樹脂を盛って塗り直したアレですね・・・如何ですか?立体感が出ましたよね。

次はドアハンドルですよ。
GTAのドアハンドルは金属の丸棒をU型に曲げた様なシンプルなものですね、そして押しボタンの部分で構成されております。
完成品のオリジナルではエッチングをかなり無理矢理ゴム系接着剤で接着したものでしたのでこれでああまりと思いまして実車により近い感じに作り直す事になりました。
素材は0.4mmの洋白線でU型に曲げてあります。
これを作る場合曲げた端の部分の長さを揃えない事ですね。
揃えてしまいますと接着時に穴に差し込む訳ですが差し込み難いのです。

左側はドアハンドルを接着してみました。
・・・あれ?押しボタンの穴が無いですね・・・。
穴を開けなきゃ!

右側も接着しました、押しボタンは1番のインセクトピンをリューターで削って整形したものですここはシンプルに金属リングを付けずに取り付けてみました。

次はウインドのマスキングテープを外しましてワイパーを直します。
このワイパーも少し問題が有りましてエッチングの厚みの部分をボディに接着しているんですね。これも接着強度など無いに等しい構成ですね。
しかもワイパーが左右つながっています。
これもまた変でしょ~?

つながっているワイパーをカットしてワイパーアームの太い側にピンをハンダ付けして取り付け用の足にします。

そしてボディに接着です。
そうそうボディ側に穴もあいていませんでしたから0.5mmのキリで穴を開けておきました。
ただドアハンドル同様に取り付け位置を示す為の凹みが付けてありますので位置の変更は難しいですね。

修理はこれで終了かな??
Tさん、如何でしょうか?

修理完了という事で取付けベースに取り付けたいのですが・・・
この完成品はベースとミニカーの間にスペーサーが入っていなかった事を思い出しまして、旋盤で真鍮丸棒から削り出しておきました。

その上、このミニカーはタッピングで止められていまして・・・・・ね。
いつも書きます様にタッピングは認められないと・・・いつもの2.0mmのナベ小ネジに変更しておきました。
こんな感じで裏側もしっかり見えますのでタッピングじゃあね~見栄えが良くないでしょ!?
しかもスペーサー無しではね・・・。

最後にボディにワックスをかけましてね・・・

これで完成です!


リーフスプリングの製作 Ver2

2015-02-03 20:18:45 | Bugatti Type57SC Atlantic
今日は天気が良かったのですが結構寒かったですね。
ダイアリーにも書きましたが、少し畑に出てみましたが寒い事・・・ですが春までは忙しくなりそうな予感ですね。
まあこの所に畑の様子はダイアリーをご覧頂く事に致しましょう。

さてただ今製作の方はアルファロメオの修理とアトランティックの製作の掛け持ちでパワー全開状態ですね~この数日でアルファロメオは終わる予定なんですが・・・
こちらではアトランティックの進行状況をお伝え致しましょう。
アルファの方は考えながらの作業ですがこちらのアトランティックは単純作業です、両方考えながらの作業では身が持たないとも言いますね(笑)

今日は整形したリーフスプリングを分解して磨く作業ですね。
そうなんです、余分なハンダを落としておかなければなりません
最初の何枚かは指で押さえておいてシコシコペーパーで落としていましたがどうも指が痛くなりましてこれじゃあ80枚も有るリーフを奇麗に処理するまで何時間もかかってしまう・・・
そこで木片に両面テープで固定しておきまして・・・


320番のペーパーを木片に両面テープで固定しておいて磨きますと、まあ何とか落とせるじゃないですか。
端の方は削りカスがリーフと両面テープの間に入ってしまいますといとも簡単に外れてしまいますが汚れていない部分に貼ってやればまた作業が再開出来ます。
この方法で少しだけスピードアップが出来ました。


でも320番で磨きますと削るのは早いです大きめの傷が付いてしまいます、最終的には600番~800番程度には番手を上げておかないと最終的にバフがけで仕上げますから深い傷はNGなんですね。
ここからは番手を上げてゆきますこの画像で800番くらいですね。


そしてもっと大量に・・・(笑)


ほら!奇麗になったでしょ??
でもね~デメリットも有りましてこの奇麗になったリーフに両面テープの粘着が付いてしまいましてなかなか落ちないんですね。
仕方が無いから全部シンナーで拭き上げないと奇麗にならないというオチが付きました・・・。

そして、長さの違うものが一緒にならない様に、無くならない様に気をつけて整理しておきます。


明日は定休日なので(多分!)家内の手伝いでバラ園で肉体労働が待っていますね(笑)
ではでは~!

Alfa Romeo Giulia GTA 修理開始

2015-02-03 17:30:17 | その他
同じ様なデスビを作ってみました・・・でも同じ様なデスビを作ってもしょうがないですよね、元よりも良い物を作ってやっぱり直して良かったと喜んで頂けるのですから・・・なのでこのデスビは没!

いつものフライスです。
直径3.0mmの洋白の丸棒にプラグコードが刺さる穴を開けますが、これも割り出し円テーブルが役に立ちますね。
先にセンタードリルの0.5mmで当たりを付けておきます。
直径3.0mmの丸棒に0.5mmの穴を円周状に8個開けます・・・もはや限界かも・・・。

割り出し円テーブルで0.5mmの穴を開けておきましてフライスから外します。
そして0.6mmのキリで少し穴を広げましょう・・・画像は広げた後の様子ですね。
隣の穴と皮一枚ですね~。本当はもう少し有った方が良いのですが・・・

なぜかと言いますと実車GTAのデスビのキャップはこんな形状(純正品では無くリプロ品ですが・・・基本は同じ物でしょう)だからです・・・ただ単に穴が8つ開いていれば良い訳では無いのです。
コードを挿し込む部分がキャップの基本の円よりも外に出ているのです。
コイルに行くコードはツインプラグだから2本なのですね。つまり本来はデスビから10本のコードが出ていないといけない訳ですね。
完成品は8本しか無かった・・・(笑)コイルには配線してなかったんですね。

そして先ほど作った部品の外側を削りまして・・・この写真ではどの様に削ったのかがわからないかもしれませんが円周状の8個の穴が半分位無くなる程削っています。

そして外形0.6mm内径が0.2mmの真鍮パイプを残った半円の凹みに差し込んでハンダ付けしますと・・・
真鍮線の長さはまだ調節していないのですが・・・

次に先を削って長さを調節してから中央に2本の真鍮パイプを差し込みまして更にハンダ付け・・・
何となくデスビのキャップに見えてきませんか?(笑)この後真鍮パイプの穴を使用するコードの直径0.28mmに合わせて0.3mmのキリで拡大します。

コードを挿し込んで接着!ここでの接着剤はエポキシ系の接着剤を使います、理由は瞬間接着剤が流れ込んでコードが固まらない様にする為ですね。
人の失敗は大変良い勉強になります、繰り返さない事が一番大切ですね。・・・なんちゃって!(暴)

次はタイヤの交換ですね。
タイヤの交換何て言いますと実車みたいですが・・・(笑)
この完成品は作ってから時間がかなり経過しているらしくタイヤが変質しておりまして油を吹いておりました。
ケースのベースにも跡が残りそうなくらいと言いますと結構時間が経過していると想像できますね。
余談ですが私はこのメーカー完成品が売られていた事を知らないのでひょっとしたらケーカーの試作かサンプル的な物だったのかもしれません。
サスペンションに余分な力をかけたくないので古いタイヤはナイフでカットして取り外します。

使うタイヤは私のキットから出して使います、キットのタイヤははこの中で保管していたせいかまだ柔らかく油も吹いていませんでしたのでまだまだ大丈夫でしょう。
キットが無駄になる・・・と思われるかもしれませんがご心配は要りません。
キットを作る時には自分で作った物を使いますから・・・ね。
少し先になりますがこのキットとヴィジョンシリーズのボディ(メタルボディならメリキットの物を加工します)を使った最強のアルファロメオをご依頼頂いておりますのでその時にはまたタイヤを作る予定ですタイヤもですが製作の方もお楽しみに~!・・・CMでした(笑)
タイヤの交換が完了しました、油を吹いたタイヤは指でちぎれる位劣化していました。

さてプラグコードを接着した接着剤がそろそろ硬化したはずなのでデスビをエンジンに戻しましょう。
エンジンに小穴を開けまして接着します・・・

ここでカムカバーのオイルキャップが付いていない事に気が付きました、接着剤の跡も無いので最初から付いていなかったのかもしれませんが、在庫のStudio_Rosso謹製のアルファロメオオイルキャップブローバイ抜き付きのキャップを付けておきましょう。
ただ参考にした画像の車にはブローバイの抜きが無かったので抜きの部分は付けていないのですが・・・
この時期のイタ車のオイルキャップやラジエターキャップはツマミの部分の出っ張りが日本の標準では2ヶ所の物では無く4ヶ所の物が多いのでこのエッチングのキャップは雰囲気が良く出番が多いですね。

シリンダーヘッドのコードが付いていた部分には前のコードが少し残っていますのでプラグキャップに使おうかと思いましたがこれも何か劣化しているようなので0.7mmのキリでもんで取り外してしまいました。
その穴にアルミパイプを削ってゴムの質感に塗装して作ったプラグキャップを接着しておきます。
ただコードを刺しただけでは雰囲気が違いますので・・・一手間加えておきます。

いよいよコードを配線致します。
最初に点火コイルに刺さる中央の物を探してコイルに配線・・・前側のコードが抜けていますね・・・エンジン不調の元ですね。
後は点火順に(?)多分普通なら1-4-2-3だと思うのだけど・・・(笑)まあエンジンが始動する事は無いから良いけどね。

プラグコードを付けてもボンネットは閉まっていますね。
少しクリアランスが広いけどこれはボンネット自体が少し事後変形しているからですね・・・これは直せないですね。
これを直すならボンネッットを真鍮板を叩いて作り直さないと無理でしょう。

この通りバッテリーとプラグコードは有ってもボンネットが閉まる様になりました。
ラジエターはどうかな?次は先にヒンジを作らないといけないですね・・・それからラジエターです。


真鍮パイプと真鍮線、そして真鍮板を使ってヒンジを作ってみました。
どの様に作用するのかわかりますか??
両端の曲がった部分がボディとボンネットをつなぐ部分、その間の真っすぐな部分は真鍮パイプの中を真鍮線が通っていますので真鍮パイプをボディ側に接着します。
両端の板の部分は接着面積を稼ぐ為に真鍮板をハンダ付けした部分でしてボンネットに接着剤で接着します。

こんな風になるのです・・・ボンネットの裏に付く部分は調色したレッドで補修しておきましたので余程目を凝らさない限りわからないと思います。
ボンネットの開閉時に無駄なガタツキが有るとせっかくの開閉機能も残念な感じになります、スムーズに開閉してガタツキも無い・・・これを目指して調整致しました。

ボンネットを閉めた所ですね・・・

これでラジエターが当たらなかったらエンジンルームは完了ですね。

Alfa Romeo Giulia GTAの修理

2015-02-02 21:48:35 | その他
今日から少し急ぎの(私の中でですが)修理物件が増えました。
恐らく2~3日で修理可能と思いますが・・・自分で作った物じゃないので少し手間取るかもしれません。

修理物件はこんな車です。

前後のウインド枠が浮いてきたと言う事でご相談が有りました、こんな場合はやっぱり実物を見ないときちんとした判断が出来ませんので送って頂きました。
多分随分前にご購入になり楽しんでいらっしゃったと思われますね、ある日見たらウインド枠が浮いていた・・・と言うパターンでしょうか。
レジン製のミニカーの場合レジンが時間が経つにつれて収縮して来ますから収縮出来ないウインドやエッチング製の枠はいつの日か外れてしまうのです。

商品はBo-Gというメーカーのメーカー完成品でして最終的にはウレタンクリアーで塗ってありますが研ぎ出しまではしていないですね。
少ないですがデカールはクリアーの後から貼って有ります。
このメーカーのアルファロメオはメーカー完成品とキットが存在している様でして私はキットの方を持っております。
珍しいのはシャーシの裏もきちんとモールドしてある事でしょうか?
なかなか良く出来ていますね~。
この為にケースはベースの部分が透明な物を使っているのでしょう・・・なかなかのこだわりですね。


この際ですから他にも問題が無いか確認をしておきます。
ボンネットの開き具合がスムーズではないですね・・・閉めてもきちんと閉まらない・・・ボンネットの後側が1.3mm程浮いています。
ボンネットやヒンジがレジンなので事後変形してしまったのでしょうか?それとも最初から?
取り敢えずバッテリーがボンネットの裏に当たっていますね・・・、外して削れば当たらなくなるでしょうか??


とここまでは昨日の事ですね。
取り敢えず修理をと言う事ですので始める事に致しましょう。
ウインドはどっちにしても外して掃除をして付け直しになりますので後にしておきます、問題はボンネットですね~。
バッテリーが怪しかったのでバッテリーを外しました、エポキシ系の接着剤でガッチリと付いていましたので少し力を入れて・・・外しました。

これで如何でしょうか?
アレ?やっぱり当たっていますね。
最初から比べると少しは良くなりましたが・・・まだダメですね~。

そこで自前のキットを出してきましてヒンジがどの様な構造なのか調べてみました。
ボディの裏側にヒンジの棒を入れておいてラジエターで押さえてあるんですね~
僕のキットですがヒンジが折れていました・・・、まあしょうがないですね。

しかもボンネット表面も事後変形で歪みまくっていますね、こんなの本当に使えるんでしょうか?
ボンネットの開口角度が少くないですね、しかもどこかに当たっているらしく一杯に開けても戻ってきます・・・ちょっと何か変な戻り方です??

ボンネットは重傷という事が判明しましたのでこれは時間がかかると言う事で先にFウインドのモールを外します。
エナメルシンナーを付けておいて接着剤を柔らかくしておきますと少しは外しやすいですね。
でも簡単にとれる訳では有りません。

アレレ?接着剤が緩んでいてサイドのレインドリップまで外れてしまいました・・・まあとれる部分は取っておきましょう。
どうせ付け直しをしないと後で外れますからね。
歪んだり無くなったりするよりは100倍マシです!
この際ですから部品の取り付け方は強度が出る様に考えて取り付けましょう。

フロントウインドも外しました接着剤が古くなって黄ばみまくっていますね~。
ウインドがそのまま使えれば良いですが・・・ダメなら作り直しをします。

いよいよボンネットを外したいのでラジエターを外します。
ここもエポキシ系の接着剤でガッチリと・・・少し力を入れまして・・・パッキリ外します(笑)

外れました~!
やっぱり真中が折れていましたよ。しかも断面に赤い塗料が付いていたから塗装する時点で既に折れていた??折れたまま組んじゃったの??
ウ~ン・・・。
同じ様な場所が折れるのは設計ミスだからでしょうか?でもねヒンジをレジンで作っちゃあダメでしょう。
しかもヒンジボンネット本体とも歪んでいますのでそのままヒンジだけを直してもボンネットは閉まるはずが無いですね~。

ラジエターを外してからボンネットを載せてみましょう。

もまだどこかが当たっていますね。
こんな感じで閉まりません・・・。

ラジエターを外しても当たってしまうならやはりエンジン本体ですね・・・
その中でもどうやらプラグコードが怪しいですね。
このコードですが少し太めな物を使っていましてただでさえ4気筒なのにツインプラグで8本ものコードが有りますからかさ張るのです。
その上エンジンは単体で組み付けたのかデスキャップの中心に穴が開いていましてそこからコードが8本束になって出ています。
このコードの取り付けの時に瞬間接着剤を使った物だから真っすぐの部分に全部接着剤が回ってしまい固まっているのです。
この塊にボンネットが当たってしまい担いでいるんですね~。
ボンネットを閉める為にはデスビやコードを作り直す必要が有りますね。
まあデスビは既に外していますしコードも抜いちゃったからもう作るしかないですね(笑)

そして、これで絶対ボンネットが入る・・・と思ったのは間違いでした。
今度はヒンジが事後変形していてやっぱり閉まらないのです・・・バッテリー/プラグコード/ヒンジが全て微妙に作用していて閉まらないのですね。
まあボンネットの様な薄い物は僕の場合は真鍮で作り直しているのはこの変形を防ぎたいからなんですね~。

ヒンジも作り直しになったので切り飛ばしてヒンジの棒を見てみましたら・・・この様に断面まで塗料が回っています、つまり塗装時に既に折れていたという事ですね。折れていたら普通は使わないだろう・・・と思っても後の祭りですね。
まあヒンジの作り直しなんて簡単な事ですから全くご心配には及びません。

ここで時間となってしまいました、この続きはまた明日の更新でお伝え致します。