働く女性が妊娠・出産を理由に退職を迫られたりするマタニティーハラスメント(マタハラ)が疑われるケースについて、厘生労働省は1月22日、雇用主への指導を強めることを決めた。
妊娠や出産と、降格、解雇などの不利益な取り扱いを受けた時期が近接していれば、原則として因果関係があるとみなし、雇用主に報告を求めることなどを検討する。
最高裁が昨年10月に示した「妊娠による降格は男女雇用機会均等法が原則禁止しており、本人の同意がなければ違法」との初判断を受け、同法などの解釈をめぐる通達を改正。
マタハラをめぐっては、女性が「不当に解雇された」と被害を訴えても、雇用主から「能力不足が理由だ」などと反論され、泣き寝入りするケースが多い。
因果関係の立証が難しく、妊娠や出産を控えた非正規雇用の女性らが、雇い止めのロ実にされているとの指摘も出ている。
厚労省は新たな通達によって、女性からの被害相談を受け付けるハードルを下げ、雇用主の意識改革を促す。
厚労省の通達は、違法だと疑われるケースを「妊娠、出産などを理由とする不利益な取り扱い」としている。
改正後は「妊娠、出産を契機とした不利益な取り扱い」との表現を加え、時間的に近接していれば、違法性が疑われると判断。
雇用主に積極的に報告を求めたり、助言や指導、勧告などを検討したりするよう労働局に促す。
厚労省によると、全国の労働局に2013年度に寄せられたマタハラ関連の相談は約3千件。
訴え出ることができずにいる人も多いとみられ、同省は「相談件数は氷山の一角ではないか」とみている。