中国の習国家主席は4月28日、アジアと周辺地域の安全保障問題を協議するアジア相互協力信頼醸成会議(CICA)外相会合の北京での開幕式で演説、北朝鮮の核問題に関し、中国は朝鮮半島で戦争や混乱が起きることを「絶対に許さない」と強調した。
国連安全保障理事会の制裁決議を「完全に履行する」とも述べた。
さらなる核実験やミサイル発射の動きを続ける北朝鮮をけん制する狙いがあるとみられる。
外相会合は4月28日、安保理決議に違反し、核実験などを続ける北朝鮮を強く非難する文言を盛り込んだ宣言を採択、閉幕した。
中国外務省によると、宣言は、北朝鮮に核開発計画を「完全で検証可能、不可逆的な方法で」放棄するよう求めた。
さらに制裁決議を完全に履行し、核問題を巡る6力国協議の再開に努力することでも一致した。
習氏は演説で、南シナ海問題を巡り「当事国同士の直接対話を通じて平和的に解決すべきだ」と改めて主張した。
王外相は閉幕後の記者会見で、アジア地域の実情に合った「新たな安全保障の枠組み」に向け一層努力していく考えを強調した。