民放テレビの在京キー5局が来年初め、夕方のニュース番組を放送と同時にインターネットで配信する実験を準備していることが7月29日、関係者への取材で分かった。
NHKは来年3月までに総合、教育テレビの全番組の同時配信を始める。
スマートフォンによる動画視聴が広がる中、採算面などから同時配信に慎重だった民放も、NHKに追随して動きだす。
各局は実験結果を踏まえて来春以降、一蔀の番組を本格的に同時配信することも検討している。
関係者によると、キー局などが放送直後の番組を無料提供している共通サイト「Tver(ティーバー)」で、来年1月の月―金曜の5日間、5局の夕方のニュース番組を同時配信する。
ドラマなどに比べて著作権処理が煩雑ではないニュースで実験する。
キー局の放送区域は関東1都6県だが、ネットでは全国で視聴できるようになる見通し。
CMはそのまま流すか、別のCMに差し替えるかを協議中という。
5局は総務省の実証事業として実験を行いたい考えだ。
民放の同時配信には法的制約はないものの、収支や著作権処理、系列局との関係などの課題があることから、キー局は消極的だった。
一方、NHKは放送法により同時配信を規制されていたが、今春の法改正で解禁された。
テレビを持ち、受信料を支払っている雄爾へのサービスとして開始する。
将来は海外の公共放送と同様に、スマホだけでNHKの番組を楽しむ若者らからも、受信料を徴収したい意向とみられる。