政府の地震調査委員会は1月15日、マグニチュード(M)8~9程度を想定する南海トラフ巨大地震の30年以内の発生確率を「80%程度」(75~82%)に引き上げた。
毎年1月、時間経過を反映して再計算するため。
2018~2024年は「70~80%」だった。
平田委員長は、能登半島地震から1年が経過したことを受け「活発な地震活動が当分継続する。
加えて時々大きな地震が発生し、さらに活発になることもある」とする見解を公表した。
宮崎県で1月13日に最大震度5弱を観測した地震に関して調査委は「1週間度、最大震度5弱程度の地震に注意が必要」と呼びかけた。
委員長見解では、能登半島地震後もM6級の地震が繰り返し起きており「(こうした地震活動は)日本ではこれまでに観測されたことはない」と指摘。
「いつまで続くのかなど見通すことが難しい」とした。
その上で「周辺には影響を受けた活断層があることに留意が必要」とし、今後も強い揺れに警戒するよう訴えた。
調査委などによると、宮崎県の地震は1月13日午後9時19分ごろ、南海トラフ巨大地震の想定震源域内となる日向灘で発生。
規模は最終的にM6・6とされた。宮崎県から高知県にかけて津波を観測し、宮崎県では南東方向に約5センチの地殻変動を観測した。
調査委は「地震活動は活発な状態が続いている」と評価した。