韓国統一省は1月28日までに、2019年に韓国入りした北朝鮮脱出住民(脱北者)は1047人(暫定値)で2002年以降、最も少なかったと発表した。
脱北者が韓国社会に適応できなかった事例が北朝鮮側に伝わったことで、韓国行きを避けているとの見方があり、統一省は定着支援を拡充する方針。
韓国入りした脱北者は2009年の2914入が最も多く、それ以降はおおむね減少傾向にある。
2011年12月に北朝鮮の金正日総書記が死去し、金正恩体制に移行してからは毎年1100~1500人程度で推移していた。
累計では計約3万3500人。
統一省の統計は韓国入国者のみが対象で、他国に定住した脱北者は含まれない。
韓国では2019年7月、ソウル市内のアパートで脱北者の母子が遺体で見つかった問題を機に脱北者の定着支援の必要性に改めて関心が高まった。
韓国メディアによると、死亡した母親は40代で2009年に韓国入り。
発見当時、幼い息子と2人暮らしで、家賃や水道料金を滞納していた。
既に死後2ヵ月が経過した状態で、死因は特定できなかったが、室内の食料
が唐辛子の粉だけだったことなどから餓死した可能性が指摘され、韓国社会に動揺が広かった。
人権団体からは文在寅政権に対し、脱北者への入進上の対応が不十分だとの批判も噴出。
統一省は今年1月、韓国内の脱北者で生活上の緊急援助が必要な約550人を対象に具体的な支援に乗り出すと表明した。