踊る小児科医のblog

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むつ市が東電に買収されたというお話

2006年12月06日 | 環境・エネルギー
青森県内では(もちろん県外でも)何の関心もひいていないようですが、これは自治体が企業に買収された、ということなんだろうと思います。
東電がむつ市に正式に寄付申し出(2006年12月5日東奥日報)
あんまりコメントしたい気分でもないのですが。。
企業から自治体への寄付(しかも12億とか15億といった超高額の)というのは、いったい何なんでしょうね。
従来から、企業が自治体や国を支配するという構図はあったし、今もあります。
もちろん合法的に。(今回の寄付も合法なんですよね)
普通は税金ですか。
特に原子力関係は、核燃税とか、国からの交付金も重なって、それだけで貧乏市町村は企業に頭が上がらない。
タバコ産業では、タバコ税。
わずかばかりの税金のために毎年11万人もの国民の命が失われている。
核燃関係では、自治体だけでなく、地域の行事や市民活動などに莫大なお金がばらまかれている。
これも元はと言えば私たちの税金ですが、それによってお金をもらった団体や人々が実質的に買収されている。

企業が政治家(議員・首長)や役人にお金を出して便宜をはからってもらえば違法ですが、自治体そのものなら、どれほど高額であろうが、どれほど将来の利益を約束されようが、何の問題にもならない。
そして、その結果として、その自治体では少数意見の住民の意見など無視され、ひたすらお金を出してくれる企業の言いなりになる。
まあ、今回のお金が出ようが出まいが、現在でもそうであるという事実に変わりはないのですけれどもね。。
(元はと言えば市の方が企業にたかったという構図なわけですから)

学校で習う憲法の国民主権なんて、お金で簡単に買い取られてしまうんだということを、子どもたちに何て伝えればいいのか。
(そういう社会を残してしまった私たちの責任が問われるはずなのですが。。)