男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

たらのじゃっぱ汁

2010年01月13日 | 魚介類

昨年の12月、青森に旅して来ました。行き先は弘前市のはずれ、
津軽の霊峰「岩木山」のふもとにある国民宿舎です。

「アソベの森 いわき荘」・・百沢温泉の中にある温泉宿です。

いわき荘は公共の宿ながら質の良い宿である・・温泉の質、宿の設備、
接客サービス、食事の内容など実に肌理細かい配慮があって良質・・
との「評」を新聞で読みました。5年前のことです。

今回泊まってみて、「評」が間違っていないことをたしかめました。
・・・5年間、ずっと続けていたんですね。

津軽に行きたいわけの二つ目は、津軽三味線を現地で聞くことでした。
弘前市の中心地に三味線演奏する「杏」と言うお店があって、津軽の
郷土料理をいただきながら、三味線の演奏を聞く・・・これが二つ目です。

三つ目は日本海側の「鯵ヶ沢」にある「イトウ」の養殖場を見学することと、
その「イトウ」の料理を食べることでした。
「イトウ」は今回はだめでしたが、三味線は堪能してきました。

「杏」と言うお店は8年も前の「食」の雑誌で知りました。そこで毎晩津軽
三味線の演奏があると書いてありました。演奏するのは小山内薫とあり、
いまでもその人が演奏しているのか・・・と気になりました。
ネットで調べたら、彼の演奏日が書いてあり、その日市内に泊まりました。
雑誌に紹介された時は22才、今は30才でその分、芸も深まりました。

レシピの「タラのじゃっぱ汁」は「杏」でいただきました。恰幅の良いあるじ
が暖かい雰囲気の方でして、8年前の雑誌の「評」のとおりでした。
タラのじゃっぱ汁はそのとき食べました。タラの昆布しめもいただきました。
№208は「タラのじゃっぱ汁」ですが、№209は「タラの昆布しめ」です。
他人様の料理ですがおいしいものは、皆さんにご紹介したいですね。
  
寒くなって「タラ」がおいしくなりました。タラは捨てるところが少ない経済的な魚です。三枚におろした
あとの頭、中骨、内臓をぶつ切りにして、だいこんなどの野菜と煮込んで「じゃっぱ汁」してたべます。
内臓のうち、白子なら別にとっておいてポン酢でいただきますが、真子、きも、胃袋がおいしいです。
タラは淡白な味の魚なので、こんぶでとった出汁で煮込むとよりおいしく仕上がります。


材料
たらのアラ 260g 1尾からとれたアラは780g、3回にわけて食べました
だいこん 3cm 皮むきして5ミリのいちょうに切る
にんじん 3cm 皮むきして5ミリの半月に切る
水 500cc
出し昆布 10cm 水に一晩つけてつけだしをつくる
味噌 大さじ 2 赤味噌がよく合います
蕗のとう 少々 汁の吸い口に・・
作り方
昆布のつけだしを弱火にかけて、ゆっくり出汁をとる。
80度くらいの温度になったら、弱火にして5~6分置く。
注意・・誤って火力を強めふっとうさせてはいけません。
昆布を引き上げ火力を強める(ここからはふっとうしてもOKです)。

たらのアラは一口大に切る(お店で切ってもらうとラクです)。
ふっとうした出汁に、アラとだいこん、にんじんを加え中火にする。
10分くらい煮込んで、野菜が柔らかくなったら味噌を加える。
味見して調えておわんに移し、吸い口にきざんだ蕗のとうをおきます。

じゃっぱ汁は、津軽地方の郷土料理のひとつです。
同じ郷土料理に「けの汁・・粥の汁」がありこの二つが津軽の
代表的な郷土料理とききました。


「けの汁」は小正月・・・1月16日に食べる料理で、大根などの野菜、
ぜんまいなどの山菜、大豆などの豆や昆布、こんにゃくなど多くの
食材をこまかく均等に切って煮込み、味噌で味つけした汁です。

「じゃっぱ」は「ざっぱ・・雑把」の意味で、さかなの頭や中骨、内臓などを
総称した津軽弁です。いわゆるさかなの「アラ」のことです。
タラは頭が魚体の1/3と大きいので、お店で切ってもらうとラクです。


内臓は肝臓・・きもと真子または白子(これは貴重品です)と胃袋をたべます。
捨てるのは「エラ」と「腸」と「にがたま・・胆嚢」くらいで全体の1割もありません。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする