二つとも未完成なレシピです。ヤンソンさんの誘惑は、試作でもおいしい
と評価され、牛肉と玉ねぎのかき揚げは、何回作っても「おいしい」と自分
も評価しません。料理を作るのは難しい・・ヤンソンさんは初回からパス、
かき揚げは、何回作ってももう一つでした。今回は「まずます」でしたが、
これ以上においしいかき揚げができる筈・・と思い「未完成」としました。
未完成と聞き、思い出すのはシューベルトの未完成交響曲第7番です。
未完成ながら、名曲の誉れ高く、シューベルトの代表作の一つです。嘗て、
ベートーベンの運命に傾倒し、名指揮とされるLPを9枚集めました。うち
4枚の片面は「未完成」、当時はこのカップリングの人気が絶頂でした。
レシピのヤンソンさんは、ネット検索で発見しました。面白い名前と思い、
ヤンソンで検索したら、ワンサカとレシピがでました。簡単なのを選び
作ってみると、口うるさい家人が文句一ついわずにおいしいと言います。
もちろん私もおいしいとおもいました。因みに、ヤンソンさんは実在した
人物で、宗教家です(詳しくは下記URLをご検索ください)。
方や、牛肉と玉ねぎのかき揚げは、これまで何回も作りましたが会心の
ものができません。このかき揚げは、漱石がケーベル邸でご馳走になり、
漱石の好物になります。その後、この料理を受け継いだ神田・松栄亭の
メニューに今も健在といいます。漱石ファンの一人として嬉しく思います。
松栄亭のかき揚げを食べていないので、いまだに手探りで作っています。
今回つくったかき揚げは、これまでにないおいしさでしたが、漱石先生が
おいしいといってくださるかは自信がありません。ヤンソンもかき揚げも
未完成ですから、これからも精進して、新ヴァージョンでお送りします。
ヤンソンさんの誘惑
交響曲第7番(シューベルト)
シューベルト/交響曲「未完成」について
面白い名前の料理・・北欧はスエーデンの郷土料理です。一度はつくってみたい料理にリストアップした一品です。
今回作って食べた感想は、思った以上に簡単にできて、しかもおいしい・・ヤンソンさんが、禁をおかして食べたのも
宜なるかな・・と思いました。北欧の伝統家庭料理で作り方は百人百様でしたが、一番に簡単そうなのを試しました。
材 料 じゃがいも 中 3こ 200g ・・5mm角のスティック状に切る
タマネギ 中 1こ 150g ・・二つ割して、3mmのくし型に切る
ニンニク 1かけ 8g ・・1~2mm.薄切り
アンチョビーフィレ 5枚 20g ・・1枚を、3~4枚に細く裂く
オリーブオイル 大さじ 2 20g
生クリーム 1/2パック 100cc
パン粉 適宜
バター 大さじ 2 20g
とろけるチーズ 2枚 36g
潮・胡椒 少々
作り方 ニンニクを二つに切る・・グラタン皿の内側に
ニンニクの切り口を、万遍なくすりつける。
このあと、ニンニクは薄切りにする。
フライパンに、オリーブオイルとニンニクをいれ
弱火で香りが立つまで炒める。香りが立ったら
ジャガイモと玉ネギをいれて、中火で炒める。
塩・胡椒はこのとき加えますが、入れなくても
よい・・アンチョビーが少ないときに、加えます。
タマネギが透明になったら、グラタン皿に半分
入れて、その上に裂いたアンチョビーをのせる。
その上に、残りのジャガイモをのせ、生クリーム
をヒタヒタに入れてオーヴンで焼く。
・・温度は180℃、焼く時間は20分・・
20分焼いていったんとりだし、表面にパン粉を
ふりかけ、バターととろけるチーズを千切って
のせ、10分間オーブンで焼いて、できあがり。
日ごろ、オーヴンを使わないので、とりつき難い
思いでしたが簡単にできました。できあがりは、
文句なしにおいしいグラタンでした。