プーチン氏「クリミア編入時、核を戦闘態勢に」(読売新聞) - goo ニュース
ロシアによるクリミア編入に際して、プーチン大統領は、核の実戦使用を準備していたことを明らかにしました。この発言、NPT体制の将来に重大な影響を及ぼす可能性があります。
NPT条約とは、国際社会の主権平等を原則からしますと、例外を認めた極めて稀な条約です。締約国が合意の上で核保有国と非保有国を認めた理由は、核保有の特権には相応の義務が伴うとする暗黙の合意があります。核保有国は、特別に核の保有を認められる代わりに、核拡散を防止する義務があるからです。しかしながら、NPT条約の条文には、核保有国による核の先制攻撃を禁じる文章は見当たりません。核保有国が、核の使用を控えるとする非核国の期待は、条約において明文化はされてはいないのです。それ故に、法の隙間を縫うように、核保有の特権を軍事的な攻撃目的で使用しようとする核保有国が現れることになります。ロシアは、自らその意思を明かしましたが、おそらく、中国もまた核ミサイルの照準を日本国の都市に合わせいることでしょう。今回の事件は、非保有国が核保有国から核攻撃を受ける可能性を飛躍的に高めています。
こうした核保有国による攻撃的な核使用は、NPTの直接的な違反ではありませんが、NPT体制の基盤となっている核保有国と非保有国との間の非対称的な権利・義務関係を根底から掘り崩しています。ロシアの行為は、義務の放棄という意味において、核保有国の特権の見直しを自ら提起することになるのではないでしょうか。
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ロシアによるクリミア編入に際して、プーチン大統領は、核の実戦使用を準備していたことを明らかにしました。この発言、NPT体制の将来に重大な影響を及ぼす可能性があります。
NPT条約とは、国際社会の主権平等を原則からしますと、例外を認めた極めて稀な条約です。締約国が合意の上で核保有国と非保有国を認めた理由は、核保有の特権には相応の義務が伴うとする暗黙の合意があります。核保有国は、特別に核の保有を認められる代わりに、核拡散を防止する義務があるからです。しかしながら、NPT条約の条文には、核保有国による核の先制攻撃を禁じる文章は見当たりません。核保有国が、核の使用を控えるとする非核国の期待は、条約において明文化はされてはいないのです。それ故に、法の隙間を縫うように、核保有の特権を軍事的な攻撃目的で使用しようとする核保有国が現れることになります。ロシアは、自らその意思を明かしましたが、おそらく、中国もまた核ミサイルの照準を日本国の都市に合わせいることでしょう。今回の事件は、非保有国が核保有国から核攻撃を受ける可能性を飛躍的に高めています。
こうした核保有国による攻撃的な核使用は、NPTの直接的な違反ではありませんが、NPT体制の基盤となっている核保有国と非保有国との間の非対称的な権利・義務関係を根底から掘り崩しています。ロシアの行為は、義務の放棄という意味において、核保有国の特権の見直しを自ら提起することになるのではないでしょうか。
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