「ごめんください」
聞きなれない声がした
玄関ホールに出てみてビックリ
もう何年お会いしていないだろう
かつて息子がお世話になった大学時代の
バスケットボール部の監督をなさっていた
息子の大好きだった方が立っていたのだ
息子が三年生の時に
プロバスケットボールチーム
愛知のアイシン精機(現在はシーホース三河)へ移られた
そのチームのヘッドコーチである
私たちにとってもう 雲の上の方だ
あの頃は 親しくほんとに
親密な付き合いをしていただいた
夢のような日々だった
あまりに突然のことに
あたふたと招き入れ
散らかっている部屋のなかへ
でも彼はあの頃のまま
穏やかな笑みを浮かべて
私たちにやさしく
懐かしい話をたくさんして下さり
小一時間ほどでお帰りになった
(写真はトチバニンジンの青い実)