リタイア暮らしは風の吹くまま

働く奥さんからリタイアして、人生の新ステージで目指すは
遊びと学びがたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

統計と安全神話

2014年04月15日 | 日々の風の吹くまま
きのうは日中あんなに天気が良かったのに、夜になって雲が出て来て、皆既月食が始まる
午後11時過ぎには空いっぱいの雲。午前1時過ぎには月がある辺りの少し薄れた雲が何
となく赤っぽく見えるだけ。2時頃になってやっと雲が切れたときには、食べかけのクッキー
みたいな月。月食は特に珍しくないけど、接近中の火星と血の色の月が並んでいるところを
見たかったな。(1997年だったか、東の空に皆既食の月、西の空にヘールボップ彗星がか
かっていたっけ。)ま、次回の10月に期待しよう。

今日は2人とも「休み」の日。朝食後はコーヒーを飲みながら今朝来た『Economist』をじっく
りと読む。中国とインドでトリウムによる原子力発電の研究が進んでいると言う話。ウランを
「種」にしてフッ化トリウムから簡単にウラン同位体ができて、フッ化ベリルやリチウムを使え
ば融点を360度に下げることができ、分裂が始まればウランは不要。溶解フッ化トリウムな
ら燃料棒の入れ替えが不要だから炉を止めなくていいし、しかも大気圧で冷却できるので
放射能事故の危険性は低い。おまけに核兵器にするのが(できなくはないけど)難しいんだ
そうな。数年後には稼働する見通しらしい。

囲み記事に1年間に殺人の被害者になる確率という国連のデータの話があった。男性の場
合、最も危険な国はホンジュラスで599分の1。寿命を71歳とした場合の生涯の確率は何
と9分の1。上位は中南米諸国が多く、アメリカは13450分の1。一番安全な国はシンガ
ポールで、確率は256100分の1。女性の場合は殺される確率は男性の4分の1だけど、
半数が配偶者その他の男性によって殺されている。日本と韓国では殺人被害者の半分強
が女性。殺人事件の解決率はヨーロッパで80%、アジアで50%だけど、アメリカでは75%
が迷宮入り・・・。

日本は一応安全な国だけど、新聞を見ると家族に殺される確率が高そうだな。司法解剖せ
ずに病死として処理される死も多いそうだし、「死体遺棄」事件が多いから、殺人件数の統
計に数えられていない被害者はかなりいるんじゃないのかな。まあ、国連だろうが、一国の
政府だろうが、統計は「過去」のデータでいくらでもいじれるし(と、元統計局勤務のカレシ)、
確率ってのはそういうデータから弾き出したもんだから、原発の安全神話と同じで、あんま
り本気にしない方が現実的かな。