リタイア暮らしは風の吹くまま

働く奥さんからリタイアして、人生の新ステージで目指すは
遊びと学びがたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

地球規模の高齢化問題

2014年04月29日 | 日々の風の吹くまま
何だか初夏のような気配がするなあと思ったら、もう4月は今日と明日でおしまい。というこ
とは、もう1年の3分の1が過ぎ去ったってことで、早っ!早すぎ!でもまあ、とにかく今日は
仕事を納品して、請求書を書いて、あとは物品サービス税の申告だけ。所得税申告の資料
が会計事務所から戻って来たので、こっちも申告手続き完了。この時期、ゼイゼイ言ってる
人がたくさんいるのは飛び散る花粉のせいばかりではないかも。

今日来たEconomistになかなか考えさせる記事があった。タイトルはベストセラーの『Fifty
Shades of Grey』をもじって『A billion shades of grey』。この先20年で地球上の65歳以
上の人口が10億人を超えるという話。10億人!高齢化は今や地球規模の問題になりつ
つあるということか。でも、よく言われる「働き蜂の若者世代」対「怠惰な隠居世代」という構
図が崩れて、豊かな先進国では、(定年制度が撤廃されたこともあって)65才を過ぎても働
き続ける人たちの割合が低学歴層よりも高学歴層の方で高いとか。高所得層がこれまでの
退職年齢を超えて働いて税金を払い続けることによって、高齢化による政府財政への圧迫
が軽減され、社会的な利益になると言う。

特にアメリカでは、教育水準の高いベビーブーム世代が引退の時期を先延ばしする一方で、
あまり技能を持たない若者たちが労働市場から脱落しつつあるそうで、それでも、政治家た
ちは選挙での投票率が格段に高い高齢者層に配慮して、制度改革には乗り気ではない。
そう、政治的配慮ってやつね。カナダは老齢年金の受給開始年齢の引き上げを決めたけど、
昔、高齢者の社会保障を減らそうとして、「グレイパワー」に負けて撤回を余儀なくされた政
権があったから、施行時期を全人口の3割と言われるベビーブーム世代(大票田)が受給
を開始した後にしたくらいだもの。

それでも、教育水準が高くて働き続けられる人口の多い先進国での高齢化による負担増に
対処しやすいだろうということだけど、人口超大国の中国では50~64歳の人口の半数が
小学校も終えていないそうだから、その人たちが高齢化したときはタイヘン。何億人も老人
パワーが炸裂するかもしれない。ところで、記事には高齢化先進国の日本が出て来ないけ
ど、老人パワーが日本社会の利益になるのか、それともdeadbeat(穀潰し)になるのか・・・。