昨日の雨は秋雨と言うには大層、
暖かい雨でした。
今朝も、その余韻を十分残した、
暖かい朝となりました。
しかしながら、
昨日の雨と、夕方からの北風で、
1歩外に出ますと落ち葉が一杯。
朝の貴重な時間、清掃で、
思わぬ時間を取られてしまいました。
でも雨上がりの朝の恒例の言葉、
“空気がピカピカ光っているわ”
今日も健在です。
さて、今日も漆器の登場です。と言っても、探していた器ではありません。
例の階段下、物をどけるのがめんどうで、実家から貰って来ました。
「漆器なんて、これまで見向きもしなかったじゃないの・・」
~なんて、母に呆れられ、からかわれながら・・。
私の持っている碗は、黒と朱の物ですが、こちらは黒一色。
輪島塗です。今日は、これに善哉を・・。
この漆器、私も以前は扱いがめんどうな気がして、
ほとんど使った事はありません。でも、それは誤解である事を知りました。
時間をかけて丹念に塗り重ねられた漆器は頻繁に使ってこそ、
色艶も深め、そこに載せる料理も映えるのだとか。
確かに陶磁器や硝子器にはない、持つ手に伝わって来る心地良い温もり。
絹のように滑らかな肌触りは、漆器ならでは・・でしょう。
優雅さと優美さを兼ね備えたそれは、美しい物だけが持つ、趣がありますものね。
そうそう又、この漆器には強い抗菌効果、24時間で大腸菌が死滅するそうです。
美しいだけでなく、奥に秘めたこんな強さも併せ持っているのですね。
ところで、“漆黒の髪”なんて、女性の美しい黒髪の事を言いますね。
尤も染めるのが当然になっている現代では、この言葉は死語になりつつあるのでしょうか。
まさに字の如く・・漆を塗ったように黒く、
艶のある髪の事を言うのですものね。漆の美しさが分かります。
器具とは言うも日々の伴侶である。 私達の生活を補佐する忠実な友達である。 誰もそれらに頼りつつ1日を送る。 その姿には誠実な美があるではないか。 謙譲の徳が表れているではないか。 凡てが病弱に流れがちな今日、 彼らのうちに健康の美を見る事は恵みであり、悦びである。 柳宋悦著 「民藝40年」 |