起床時こそ真珠色の空でしたが、久し振りに太陽のお出ましとなりました。
それにしても、ここ何日かの朝のつまらなかったこと!
今日こそは・・と思いながら、雨戸を開け、その途端にがっかりという繰り返しでしたから。
尤も、それは今朝まで続きましたけれど。
兎にも角にも太陽のお出ましは、時間は少々遅かったけれど嬉しくて。
毎日のように空を見上げている私にとって、閉塞感は否めませんでしたから。
“・・・彼は西の国へ上る途上の巡礼のように快活であり、
幸福 というものは見つけた時に取らねばならぬという事 ――
その場所に印を付けておいて、もっと都合の良い時に
取りに戻っても無駄だ、その時にはもうないのだから、
という貴重な秘密を心得ていた。
ショウ老人 のように、小さな事柄の中に喜びを見出す方法 を
よくよく知りつくしてさえいれば、訳なく幸福になれるものである。
老人は今も昔も人生を楽しんで来たし、
他の人達も楽しむように力を尽くして来た。・・・”
【「アンの友達」 6.】
さて、冒頭の写真。
久し振りの青空が目に沁みます。
そんな中で、
やはり気になる存在の蕾の薔薇。
薔薇には、よもや「翌檜」のような
気持ちはないと思いますが、
「翌檜(あすなろ)」の気持ちは、
胸に迫ります。
一生、「檜(ひのき)」には
なれないと思いながらも、それでも夢に向かって努力する・・。
かつては、それこそ日本人の典型だったような気がするのですが・・。
いつの間にか日本人みんなが、明日を信じなくなったような気がします。
「人生は 『あれから』 という過去と、『これから』 という現在、
そして 『それから』 という明日が巡り、巡り合って作られて行くもの」
当たり前の事ですが、改めてこの言葉を噛み締めています。
その上で、過去 はいたずらに追わず、未来 をいたずらに待たず、現在 を大切にする・・」
それはいみじくも、ショウ老人 の生き方でもありますね。
久し振りの青空に誘われた訳ではありませんが、ちょっと下まで。
その帰りに、リラ版 「恋人の小径」 まで廻り道。お馴染みの場所。
葉っぱを綺麗さっぱり落とした公孫樹と共に、変わらぬ姿でそこに佇んでいます。