久し振りに朝からカンカン照りの
空となりました。
こんな日は蝉の啼く声もいつにも
増して元気が良いような・・。
そうそう昨夜は初めて
虫の声を聞きました。
もうそんな季節になったのですね。
いつの間にか老いつつある?
季節に感慨を覚えます。
そんな中、今日は又々、
フランス映画 『ナンネル・モーツァルト
~哀しみの旅路』 を観て来ました。
ヴォルフガング・アマデウス・
モーツァルト(ダヴィッド・モロー)より
4歳年上の姉、ナンネル・モーツァルト
(マリー・フェレ)に、
スポットを当てて描かれた物語。
実はナンネル・モーツァルトは愛称のようです。
正式にはマリア・アンナ・モーツァルト。
映画は父レオポルト(マルク・バルベ)
に音楽の薫陶を受け、その才能を開花
させた14歳のナンネルと、既に
「神童」 と呼ばれている11歳の弟、
ヴォルフガングが家族と共にヨーロッパ
を巡る演奏旅行から始まります。
時代は18世紀半ば。
女性がプロの道を究める事など
考えられない時代。
その上、天才を弟に持つという
宿命を背負ったナンネル。
そんな時代背景もあり、
女のナンネルより弟ヴォルフガングを
父レオポルトは溺愛。
ナンネルには、ヴァイオリンに
触れることさえ禁じるのです。
ただ、この映画ではレオポルトの
ナンネルに寄せる愛が
実にさり気なく描かれています。
そして母親(デルフィーヌ・シュイヨー)の
深い愛も至る所で。
「頭の中に音が聴こえるの」
と言うナンネル。とは言え、当時は女性が作曲をする事は許されない時代。
しかしながらナンネルは、ヴォルフガングのヴァイオリン演奏で伴奏を務め、
聴衆を魅了して行きます。
やがてモーツァルト一家は、ヴェルサイユ宮殿での演奏の機会を得、
ナンネルはフランス王太子であるルイ・フェルディナン(クロヴィス・フワン)
と出会い、恋に落ちるのです。
ナンネルの音楽の才能に気付いた王太子は、彼女に作曲を勧め、
ナンネルは創作の歓びに目覚めて行くのですが・・。
「もしも男として生まれていたら、私達の運命は違っていた筈。
世を支配したかも、あなたは音楽で、私は政治で」
~とは、心からナンネルを慕う、ルイ15世の末娘ルイーザ。
この言葉に尽きるでしょうね。生まれた時代がもう少し遅ければ・・。
(ルイーザは、枢機卿によって村の女子修道院に軟禁され、
やがて自らの意志によってサン・ドニ修道院の請願者となる)
この当時の音楽家の地位は低く、
このモーツァルト一家も生活は苦しかったようです。
それでも私は当時のファッションや部屋の家具などに目を奪われ・・。
宮殿や貴族の家の家具は素敵です。暖炉は勿論、薔薇柄のソファーと。
それにナンネルのファッション。
わけても目を惹かれたのは、レースの素敵な使い方。
襟ぐりの大きく開いたドレスなのですが、まるで暖簾?
のようなレースを替え襟のような感じで首の所で結んでいるのです。
でも、暖簾は大袈裟かも知れませんね。
細~い繊細なレースである事を付け加えて置きます。
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