だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

テトゥに会いたい…

2008-12-19 20:44:20 | 映画
フランス人のリュック・ジャケ監督は、いつも自然に目を向けています。映画デビュー作の「ペンギン物語」(02未)に続く、「皇帝ペンギン」(05)ではアカデミー賞ドキュメンタリー長編賞を受賞。極寒の地、南極。厳しい環境の中、皇帝ペンギンの生態を描いたドキュメンタリーでした。

タマゴを産んだ母親は、そのタマゴを父親に預け、エサを探しに海へと向かいます。一方タマゴを抱えた父親は、吹き荒れるブリザードやマイナス40度の寒さに耐え、120日間断食して母親を待つのでした。

単なるドキュメンタリーではなく、ナレーションを挿入してペンギンの心情を観客に伝えます。ドラマチック!また、声の出演にはロマーヌ・ボーランジェやシャルル・ベルリング、ジュール・シトリュクと、有名スターをキャスティング。

その後、アニメの「ハッピー フィート」(06)も公開され、大ヒットしました。アニメ「マダガスカル」(05)にも、ペンギンズなんてキャラクターもいましたね。

そのジャケ監督の最新作、「きつねと私の12か月」(07)が公開です。今度はきつねが主役ですが、ドキュメンタリーではなく、ちゃんとドラマ仕立てになっています。主人公は、笑顔がステキな少女リラ(ベルティーユ・ノエル=ブリュノー)。

ある秋の日、学校の帰り道、リラは山道で1匹のきつねに出会います。柔らかそうなとび色の毛皮を着て、つぶらな瞳でリラを見つめる美しいきつね。彼女は一目で恋に落ちます。しかし、きつねはすぐに逃げてしまいました。

リラはそのきつねに“テトゥ”と名前を付け、翌日からきつねに会うために毎日森へ通うのでした。警戒心の強い野生のきつねに、心を通わせるリラ。やがて冬が来て、春が来て…。

きつねのテトゥは冬の間に子供を産み、母になっていました。やがて夏休み。そして秋…。1年12か月の間に起きた、きつねとリラの物語。物語の原案は、モンブランを望む山岳地帯に育ったジャケ監督自身が、少年時代に体験した出来事がベースとか。

動物に魅せられた監督が、現在に至るきっかけになったエピソードを演じるベルティーユの可愛らしさと言ったら!1996年生まれ。ナレーションと現在のリラを演じるのは、イザベル・カレ。ジャケ監督が思いを込めた長編映画をぜひ!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする