だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

めくるめく、五百羅漢図

2011-02-14 21:01:43 | 展覧会
久々に両国の江戸東京博物館にお出かけします。どうしても見たい!そう思わせたのは、その素晴らしいチラシ。どうです、すごいでしょ?裏側もすごいんです。展覧会の題名は、「特別展 五百羅漢」です。

描いたのは、“幕末の絵師 狩野一信”(かのうかずのぶ/1815年~1863年)。代表作には、『五条橋の牛若丸弁慶図扁額』(1847年 東京・浅草寺蔵)や、『源平合戦図屏風』(1853年 板橋区立美術館蔵)

『十六羅漢図』(千葉・成田山新勝寺蔵)などがあります。そして今回の展覧会に登場するのが、『五百羅漢図』(東京・増上寺蔵)全100幅です。ちなみに『五百羅漢図』は東京国立博物館にも50幅あるそうです。

港区芝にある増上寺に収蔵されている『五百羅漢図』のことは、全く知りませんでした。中国の南宋時代(12世紀)の作にならった南北時代(14世紀)のものなどが知られているそうです。

ちょっと専門的なので、難しいですね。十六羅漢図、十八羅漢図、または単体の羅漢図、釈迦とともに描かれたものがあるそうです。あっ、羅漢とは仏教において尊敬や施しを受けるに相応しい聖者のことを言うそうです。

『第22幅 六道 地獄』に描かれた赤い衣装の羅漢をはじめ、5人のそれぞれの表情が迫力!他にも『第55幅 神通』には、超人的な神通力を発揮する羅漢たちが。『第59幅 神通』には、病人にお札を与えている羅漢たちが。

『第61幅 禽獣(きんじゅう)』には、一角獣の耳掃除をする羅漢や動物に乗って飛来する羅漢たちが。『第62幅 禽獣』には、亀の甲羅に表れた星模様を見ながら占いをする羅漢たちがそれぞれ描かれています。

とにかくすごいです。1幅に5人づつ、100幅で500人。人の背丈ほどの大きさの画面(高さ約172cm、幅約85cm)いっぱいに描かれた作品。一信は約10年かけ、96幅まで描いたところで数え年48歳で病没。

残り4幅は妻・妙安(みょうあん)と弟子・一純(かずよし)らによって完成。寺外では展示されたことのない『五百羅漢図』。必見。
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