だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

少女は、大人になる…

2013-06-14 22:19:49 | 映画
ブラム・ストーカー著『ドラキュラ』(1897年)は、同じアイルランド人作家でカレッジの先輩に当たるシェリダン・レ・ファニュ著『カーミラ』(1872年)を読んで書かれたそうです。

『ドラキュラ』が男性吸血鬼が主人公であるのに対し、『カーミラ』は女性吸血鬼が主人公。ロジェ・ヴァディム監督、メル・ファーラーとエルザ・マルティネリ主演「地とバラ」(61)の原作ですね。

吸血鬼を先祖に持つというイタリアの古城の城主に婚約者を招くのですが、従妹のカーミラはその婚約者に倒錯した愛情を抱くというロジェ・ヴァディムらしい、官能的な作品。見ました?

『カーミラ』はあまり映画化されていなくて、知らない人も多いかも…。『カーミラ』を現代版にした原作を書いたのは、レイチェル・クライン。それが小説『ザ・モス・ダイアリーズ』です。

映画化したのは、クリスチャン・ベイル主演「アメリカン・サイコ」(00)やグレッチェン・モル主演「ベティ・ペイジ」(05)のメアリー・ハロン。これはなにやら怪しい雰囲気が漂ってますね。

父親(ジュリアン・ケイシー)の自殺を目の当たりにした、レベッカ(サラ・ボルジャー)。唯一の慰めは、古いホテルを改造した女子寄宿学校での新学期と明るいルーシー(サラ・ガドン)の存在。

そこへヨーロッパから、エネッサ(リリー・コール)という少女が転校してきます。ミステリアスなエネッサはルーシーに近づき、反対にレベッカとルーシーの距離が離れて行くのでした。

授業で吸血鬼小説『カーミラ』を読み、エネッサに対しある疑念を抱くレベッカ。そんな中、寮でパーティが開かれ、その日からレベッカの友人が1人、また1人と消え、死んでいくのです。

果たして、エネッサの正体は?マーク・ウォーターズ監督「スパイダーウィックの謎」(08)のサラ・ボルジャー、テリー・ギリアム監督「Dr.パルナサスの鏡」(09)のリリー・コール。

本作は、一般的な吸血鬼映画とは違います。女子寄宿学校を舞台に、思春期の少女たちの友情、嫉妬、誘惑、自殺、大人になることの恐怖などを描いているのです。美少女がいっぱい!見なくちゃ。
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