デ・ニーロとジョントラ君、本気の勝負

ニューヨーク生まれの偉大なる俳優、ロバート・デ・ニーロ。１０歳頃から演技の勉強を始め、１６歳でステラ・アドラーの下で演技を学びます。ちなみに、女優ステラ・アドラーをご存じ？

ロシアのコンスタンチン・スタニスラフスキー。彼の俳優教育方法は、世界的に大きな影響を与えました。演技を志す者は知らない者はいないはず。内容は知らなくても、名前は有名。

アドラーは、彼に指導された唯一のアメリカ人でした。一方、アクターズ・スタジオを創設したリー・ストラスバーグは、メソッド演技法を確立。かつて一緒だったストラスバーグとアドラー。

２人は指導法が異なり、袖を分かつのですが。デ・ニーロは、後にアクターズ・スタジオでも学びます。デ・ニーロのことはマイブログでも、出演作が公開のたびに書いていますが…

マーティン・スコセッシ監督とのコラボは有名。でも最近は、出演作は多いけど満足する作品がなくて淋しい思いをしていました。まっ、全盛期と比べちゃいけないことくらい知ってますが…。

監督のせい？脚本のせい？それともデ・ニーロの作品選びのせい？…と理由をつけては、満足できないことに我慢を重ねていました。ところがようやく、これは！と思う作品がやって来ます。

マーク・スティーヴン・ジョンソン監督「キリングゲーム」（１３）です。アメリカ東北部からカナダへ広がるアパラチア山脈。退役し、人里離れた山小屋で暮らす１人の男。

元アメリカ軍人のベンジャミン・フォード（デ・ニーロ）は、車で鎮痛剤を買いに行く途中、エミール・コヴァチ（ジョン・トラボルタ）と名乗る男に出会います。その男には東欧なまりが…。

共にボスニアの戦場にいたことを知った２人は、酒を飲み、夜通し語り合います。翌朝、２人はオオツノヒツジ狩りに出かけます。二手に分かれ、トランシーバーで連絡を取り合う２人。

しかし、コヴァチにはある目的があったのです！終わっていない、旧ユーゴスラビアのボスニア紛争。果たして？デ・ニーロとジョントラ君は初共演！男２人の演技合戦。これは最高に期待！