だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

ドラン、初の群像劇

2016-07-02 19:54:58 | 映画
今更ですが、5月に開催された第69回カンヌ国際映画祭のパルムドールを受賞したのは、ケン・ローチ監督『アイ・ダニエル・ブレイク』(原題)でした。

そしてグランプリを受賞したのが『Juste la fin du monde』で、監督したのはグザヴィエ・ドラン。パルムドールは逃したけれど、グランプリは見事です。

デビュー作の「マイ・マザー」(09)、「胸騒ぎの恋人」(10)、「わたしはロランス」(12)、「Mommy/マミー」(14)と連続して、カンヌで上映されました。

他にも「トム・アット・ザ・ファーム」(13)があります。製作、脚本、監督、主演するドランですが、シャルル・ビナメ監督「エレファント・ソング」(14)は主演のみ。

ニコラ・ビヨンの舞台劇を見たドランが出演を熱望。思い入れのある作品でした。最新公開作品も、そんなドランがぜひ演じたいと願った役どころの作品。

ダニエル・グルー監督「神のゆらぎ」(14)です。ある飛行機事故をきっかけに描かれる、様々な人々の運命と奇跡を描く、群像劇だそうです。

飛行機事故で多くの負傷者が送られてくる病院。看護師のジュリー・ボドリー(マリリン・キャストンゲ)には、末期の白血病を患うフィアンセがいました。

彼女と婚約者のエティエンヌ・シマー(グザヴィエ・ドラン)も<エホバの証人>の信者で、輸血は血が汚れるとしてできず、信仰と命のはざまで苦しんでいました。

他にも情熱的な不倫を続ける初老の男女、互いの失望を偽りながら暮らすアル中の妻とギャンブル狂の夫、過去の過ちを償うためドラッグの運び屋となった男…

複数の物語が、過去と現在を行き来しながら交錯する構成になっているようです。1つの終着点に集約される展開とは、果たして?ドラン、見ましょ。
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