だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

人生最後にTV出演!

2013-12-03 21:21:04 | 映画
日本でのお馴染みのTV番組「仮装大賞」。正式名は「欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞」。日本テレビで年2回(1月と5月)放送。かつては年3回だったそう。司会も変わりました。

中国にもあるんですね。知りませんでした。「スパイシー・ラブスープ」(98)「こころの湯」(99)「胡同(フートン)のひまわり」(05)の監督、チャン・ヤンの最新作が公開です。

グォさんの仮装大賞」(12)です。それにしても寡作な監督ですね~。「胡同(フートン)のひまわり」から、7年も経ったなんてウソみたいです。作品は、すべて脚本も書いています。

実はこの作品、ポスターで見るようなおじいちゃんたちが仮装大会に出る…っていうだけのお話ではないのです。そう!老人ホームを舞台にした、人生もう一度輝きたい!っていうお話。

妻を亡くし、家も手放すことになったグォさん(シュイ・ホァンシャン)。孫の結婚式も追い出され、友人のチョウさん(ウー・ティエンミン)を頼って老人ホームへ入ることにします。

家族にも見放され、代わり映えのしない毎日。グォさんも年老いた自分の体や、今後の人生に絶望し見る見るうちに生きる気力を失っていきます。ホームの仲間たちも同様でした。

そんなある日、チョウさんがTV番組「仮装大賞」に出てみないかと提案します。老人ホームの院長(イエン・ビンイエン)は、“家族の承諾が得られるなら”と条件で許可してくれますが…

ホームの職員や、家族たちは大反対!どうしても出場したいグォさんたちは、一計を案じ、おんぼろバスを用意して大脱出!久しぶりに味わう自由、なにかに向かって力を合わせる喜び。

しかしチョウさんには誰にも言えない秘密があったのです。仮装大会の結果は?グォさんを演じるシュイ・ホァンシャンは、「孔子の教え」(09)に出演。チョウさんを演じるウー・ティエンミン…

「古井戸」(87)などの監督や、俳優としても活躍。アン・ホイ監督、アンディ・ラウ主演「桃(タオ)さんのしあわせ」(11)も老人ホームが舞台でした。映画を見ながら、老後を考える?
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テオ・アンゲロプロス監督の遺作

2013-12-02 20:53:36 | 映画
2012年1月24日アテネ郊外のトンネル内でオートバイにはねられ、頭を強打。病院に運ばれたものの亡くなりました。ギリシアを代表する巨匠、テオ・アンゲロプロス監督。76歳でした。

1935年4月17日アテネ出身、子供時代ナチスによる占領を体験したそうです。戦後、パリのソルボンヌ大学に入学。中途退学してギリシアに戻ります。その後、映画の世界で活躍するのです。

「放送」(68未)でデビューし、232分の「旅芸人の記録」(75)を監督。この頃からの監督の名前を認識してますが、ファンの方、ごめんなさい…未見です。難しそうだなぁ~と思っていました。

「狩人」(77)「アレクサンダー大王」(80)「シテール島への船出」(83)「蜂の旅人」(86)「霧の中の風景」(88)「こうのとり、たちずさんで」(91)「ユリシーズの瞳」(95)「永遠と一日」(98)

…などがあります。ギリシアの俳優はよくわかりませんが、マルチェロ・マストロヤンニ、ジャンヌ・モロー、ハーヴェイ・カイテル、ブルーノ・ガンツの名前が。それにしても寡作ですね。

監督が亡くなった時、“20世紀3部作”として『もう一つの海』という作品を監督中だったそうです。どんなに心残りだったことでしょう。3部作の1作目が、「エレニの旅」(04)でした。

ロシア革命で国を追われた人々が築いた村。孤児のエレニ(アレクサンドラ・アイディニ)は、村のリーダーに育てられました。やがて結婚を迫られ、恋人と逃げ、旅芸人として生きていくのです。

2作目が、「エレニの帰郷」(08)です。舞台は、20世紀末のローマのチネチッタ撮影所。中断していた撮影を再開しようと、映画監督のA(ウィレム・デフォー)がやって来ます。

彼が監督する作品は、ベルリンを舞台に歴史的事件とA監督自身の物語を絡めて描くとういうもの。登場するのは、Aの母親エレニ(イレーヌ・ジャコブ)、恋人のスピロス(ミシェル・ピッコリ)

イスラエル難民のヤコブ(ブルーノ・ガンツ)、Aの妻ヘルガ(クリスティアーネ・パウル)。ローマ、北カザフスタン、シベリア、NY、トロント、ベルリンを巡る旅。1作目もぜひ見たいです。
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ローレたちの生きる旅

2013-12-01 14:09:08 | 映画
第2次世界大戦を描いた映画は、数えきれないほどあります。第2次大戦は1939年9月ドイツ軍によるポーランド侵攻、ソ連軍による侵攻からヨーロッパ戦争として始まりました。

そして1941年12月、日本とアメリカの開戦。こうして1945年まで続いた20世紀最大、世界中を巻き込んだ戦争でした。ドイツ、イタリア、日本の三国同盟の陣営。

イギリス、フランス、ソ連、アメリカ、中国などの連合国陣営。詳しく調べれば調べるほど複雑で深刻なのがわかるでしょう。しかし、映画の世界はとても単純。敵か味方か…。

アメリカ映画では、敵国はドイツ。中でもナチスやゲシュタポ(秘密警察)は、ハーケンクロイツ(鉤十字)をシンボルとし、とても恐ろしかった…。ナチス党の総統がアドルフ・ヒトラー。

近年のドイツ映画には、「ヒトラー 最期の12日間」(04)「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」(05)「ドレスデン、運命の日」(06)「ヒトラーの贋札」(07)など多数あります。

ドイツ以外にも、マーク・ハーマン監督「縞模様のパジャマの少年」(08)、ローズ・ボッシュ監督「黄色い星の子供たち」(10)、ジル・パケ=ブランネール監督「サラの鍵」(10)なども。

もし、両親がナチスの幹部だったら…。ヒトラーが自殺しドイツが敗戦した時、その子供たちは?レイチェル・シーファー原作『暗闇のなかで』を映画化した「さよなら、アドルフ」(12)の登場です。

1945年春、ドイツ敗戦後。ナチス親衛隊の高官だった父(ハンス=ヨッヘン・ヴァーグナー)と、母(ウルシーナ・ラルディ)を連合軍に拘束された14歳のローレ(ザスキア・ローゼンダール)。

幼い妹リーゼル(ネレ・トゥレープス)と弟たちを連れて、900キロも離れた祖母の家を目指すことに。何もかも変わってしまったドイツ国内。そして、初めて知るナチスのユダヤ人に対する行為。

やがてローレたちを助けるユダヤ人青年トーマス(カイ・マリーナ)と旅することになるのです。果たして、旅の行方は?脚本、監督は長編2作目のケイト・ショートランド。見届けましょう。
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