『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

新手『受け潰し』

2023-07-09 06:47:29 | 藤井 聡太

「王位戦」防衛戦
第一局はソーちゃんの
「先手番」で見事勝利した。

「横歩取り」という戦型だったが、
その専門家という解説者をしても
見たことのない形という
未知の将棋のようだった。

たしかに、かつて、
トヨピーとの連戦でも見られたような
素人には難解な将棋だった。

それでも、
高見七段がコメントしてくれたように、
前回の羽生永世七冠戦で、
「手渡し」(一手パス)の技を
高く評価していたので、
それを学習したようだ・・・
という場面があり、
評価値的には駄々堕ちするも
相手にも「???」という混乱を与え、
勝負師的には有効な戦術でもあるようだ。

さしずめ、心理療法の一つ
ブリーフ・セラピーで言う処の
「コンフュージョン・テクニック」
を将棋に採り入れたような
感じである(笑)。

*

きのうの勝ち方も、
最終盤の「詰み筋」以前に、
相手の攻めを切らせて、
心を折って投了に追い込んだ、
という前回の羽生戦と
同様の結末になった。

攻め手がなくなり、
あとは竜王・名人・七冠にして
『詰将棋選手権』五連覇チャンピオンの
絶対的「信用」をもって、
相手は勝ち目がないと悟って
投了するのである。

このような勝ち方を
前名人の渡辺九段は
Twitterで
「エグすぎる・・・」
と形容していた。

なにしろ、
棋聖・棋王・名人と
すべてのタイトルを奪取されたので
このセリフも納得である(笑)。

石田のトッツァンは
「受け潰し」
とも言っていたが、
それは、ソーちゃんが
小学生時代に完全に習得した
大山名人の棋風でもあるという。

なので、
背中のチャックを下ろしたら、
中から大山名人が出てくるのでは・・・
というジョークが
たびたび言われている(笑)。

今回は、
羽生永世七冠から
「手渡し」「一手パス」という
妙技を習得して、
相手に攻めさせて
受けきって「諦めさせる」
という棋風をも習得したようだ。

まさに、『横綱相撲』であり、
究極の『型なし』の強さへと
ますます進化しているように見える。

***

棋戦中に
ワイプで抜かれる
彼の横顔は、どことなく
神木君にも似た涼やかな表情で、
着物姿から「令和の三四郎」とでも
命名したいような
若き名人の風格が漂っている。

その面影に
どこか三男の表情がかぶるので、
親近感さえ感じられる。

***

YouTube解説で好評の
石田のトッツァンが立会人になるのを
タイトル戦では初めて見たが、
76歳にして棋界の重鎮で
大先生なので、
その任に役不足はないもの
いかんせん、当人も弁明したように
「久しぶりの立会人だったので・・・」
ということで、いつになく
立会人らしくない振る舞いがあって
ライヴのコメント欄では物議を醸していた。

対局開始では
「藤井王位の先番で・・・」
という古い言い回しから始まり、
封じ手では
初挑戦者の間違い所作を誘導し、
勝俣弟子によって
「佐々木さんは悪くなく、
石田先生が悪かったです」
と弁明させ、
あげくは終局後に
立会人でありながら
対局場に姿を現さなかったので、
これには大顰蹙のブーイングと
体調不良か?  の心配派に分かれた。

かくばかり、立会人で
物議を醸したタイトル戦も
近年珍しいが、
そこはそれ、知る人は知る
棋界のトリックスターの
面目躍如であった(笑)。

弟子の高見七段が
副立会人として、
師匠の耳元で段取りを知らせたり、
終曲後の「立ち合い」代理を務めたりと、
すっかり、その株を上げたようである。

そしたら、
体調不良でも何でもなく、
ちゃっかり、弟子の中学生女流棋士と
新聞社のYouTubeインタヴューで
ニコニコ応じていたから、
これを見たアンチファンは
トッツァンのサイトに
荒らしにくるんではないかと
気が気ではない(笑)。

ひどい言われようで、
「立会人としての30万を返納しろ!」
だの
「もう二度とやるな」
だの、
失礼千万なのもあった。

こたびの両対局者の
杉本・深浦の両師匠が
子どもの頃に手ほどきを受けた
大先生なのだから、
その先生が貢献した地元での対局に
立会人として連盟から選ばれたのに
その言い様は無理解が過ぎるものである。

まして、東海地区の
板谷一門つながりで
杉本門下とは同門関係にあり、
竜王・名人のソーちゃんの
大叔父ぐらいに当たるのだから、
非礼は許されまい。

ま、ネット社会に「あるある」の
考えなしの「低脳者」の愚言は
不快感をまき散らすので、
それこそAIで表示前にブロック・
削除してもらいたいものである。

*

Amazonに注文していた
コミック類が続々と届いて、
棋戦の長考中には
それらを読みながら
やり過ごした。

初めて読む
ビッグ錠の珍しい
『怪盗くいしん坊』は、
2017年以降の作品で、
1939年の生誕なので、
御年78歳での作品となる。

そのせいか、
全盛期のGペンによる
メリハリのあるタッチではなく、
まるでミリペンで描かれたような
均一な線で、書き込みもラフな
画風であった。

往年の『味平』や『満太郎』の
愛読者にしてみれば、
いささか違和感があったが、
それでも、氏の晩年作になるやもで、
それはそれで稀覯本の部類かもしれない。

初めて、ウィキってみたら、
ビッグ 錠の本名は「佃 竜二」。
大阪府出身。神奈川県藤沢市在住。
料理・グルメ漫画の第一人者。
・・・とある。

そう。
彼の『料理人味平』が
今日隆盛のグルマンの嚆矢であった。

これまで、他にも・・・
釘師サブやん/くっとろい奴
ピンボケ写太/ドクロ坊主
スーパーくいしん坊
きまぐれキッチン/
ちゃんこ包丁十番勝負
・・・などを読んできた。

*

山下 和美の未読の
『ツイステット・シスターズ』が
まるで、佐々木 倫子のような
感じの読み味で、
面白かったので
続巻をも注文してしまった。

戦記物の
『紫電改343』も
まあまあ読める作品なので
全五巻を注文した。

これから、
『艦隊シェフ』を
全9巻まで注文しようと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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