季節の花と言葉の花束

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季節の花の紹介と言葉の花束を書いています。

季節の花「葛(くず)」

2015-10-26 04:22:12 | 暮らし
言葉の花束

「心」

すべてこの世のことは

心によって起こり

心によって変わる

この家の中もこの世間も

この心によって

地獄ともなり

極楽ともなる

転に極楽あり

地に我が家あり。


歳時記

土用の間日(まび)

土用の期間中土を掘り起こしてはいけないとなると、いろいろと

支障が出てきそうですね。

でもご安心あれ。土公神が天上に行き、地上にいなくなる「間日

(まび)」が設けられているので、この日は作業をしてもいいと

されています。

秋土用の間日:未・酉・亥の日

 ※2015年は10月22日・24日・26日、11月3日・5日・7日

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秋の七草「葛(くず)」

開花時期は、 8/15 ~ 9/末頃。
・秋の七草の一つ。
・まわりの木々を
 つるでおおってしまう程の生命力。
 ひと夏で10mぐらい生長する。
・花は下の方から咲いていく。

・大和の国(奈良県)の
 国栖(くず)というところが
 葛粉の産地であったところ
 からの命名。
 漢字の「葛」は漢名から。

・つるの繊維部分は
 「葛布(くずふ)」の原料。
   (静岡県掛川市特産)

・根には
 多量のでんぷんを含んでいて、
 「葛根(かっこん、
     解熱の漢方薬)」
 になる。
 葛粉(くずこ)もとれる。
    → 葛餅(くずもち)


・別名
 「裏見草(うらみぐさ)」。

  葉が風にひるがえると
  裏の白さが
  目立つことから。
  平安時代には「裏見」を
  「恨み」に掛けた和歌も
  多く詠まれた。  


・「ま葛原
  なびく秋風 吹くごとに
  阿太(あた)の大野の
  萩が花散る」   
   万葉集 作者不詳 

 「梨棗(なつめ)
  黍(きび)に
  粟(あは)つぎ
  延(は)ふ葛の
  後も逢はむと 葵花咲く」
   万葉集 作者不詳 

 「葛の風
  吹き返したる 裏葉かな」
   高浜虚子

(季節の花300より)


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季節の花「撫子(なでしこ)」

2015-10-25 04:50:33 | 暮らし
言葉の花束

「心」

この身の船頭は心

心しだいで

右にも行き

左にも行く

善にも向かい

悪にも走る

泣くも笑うも

この心しだい。


歳時記

十三夜

旧暦の9月13日、新暦では10月の中・下旬(2015年は10月25日)。

十五夜を中秋の名月と呼ぶのに対し、十三夜は「後の月

(のちのつき)」「豆名月」「栗名月」ともいいます。

旧暦の毎月13日の夜を「十三夜」といっていましたが、9月13日

の夜は、十五夜についで美しい月とされ、宮中では、古くから宴

を催すなど月を鑑賞する風習がありました。

十五夜は中国から伝わったものですが、十三夜は日本固有の風習

で、秋の収穫祭の一つではないかと考えられています。

一般に十五夜に月見をしたら、必ず同じ場所で十三夜にも月見を

するものともされていました。これは十五夜だけ観賞するのは

「片月見」といって忌まれていたからです。

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秋の七草「撫子(なでしこ)」

6月頃から8月頃にかけて開花。
・ピンク色の可憐な花。
 縁がこまかく切れ込んでいる。
 我が子を撫(な)でるように
 かわいい花であるところから
 この名前に。

・早咲きと遅咲きがある。
・よく見られるのは 
 「河原撫子(かわらなでしこ)」。
 河原に生えるとも限らないがなぜか
 この名前。
 野、山、高原どこででも見かける。
 どちらかというと
 日当たりのよい草原・・。

・この撫子を代表とする、
 ダイアンサスの花には 
 英名で「ピンク pink」の
 名前があり、
 「輝く目」の意味がある。
 ピンクという色の語源は
 この花にあるらしい。


・中国から平安時代に渡来した、
 唐撫子(からなでしこ:石竹)
 に対して、
 在来種を
 大和撫子(やまとなでしこ)
 と呼ぶ。
 日本女性の美称によく使われる。


・秋の七草のひとつ。

・4月25日の誕生花(美女撫子)
 8月11日の誕生花(河原撫子)
・花言葉は
 「長く続く愛情」(美女撫子)
 「貞節」(河原撫子)


・「野辺(のへ)見れば
  撫子の花 咲きにけり
  わが待つ秋は 近づくらしも」
   万葉集 作者不詳

 「秋さらば
  見つつ偲(しの)へと
  妹(いも)が植えし
  屋戸の撫子
  咲きにけるかも」
   万葉集 作者不詳

 「わが屋戸に
  まきし撫子 いつしかも
  花に咲きなむ
  なそへつつ見む」
   万葉集 大伴家持

 「久方の
  雨は降りしく 撫子が
  いや初花に 恋しきわが背」
   万葉集 大伴家持

 「うら恋し
  わが背の君は 撫子が
  花にもがもな
  朝な朝(さ)な見む」
   万葉集 大伴池主

 「草の花は、なでしこ。
  唐のはさらなり、
  大和のもいとめでたし」
   枕草子
   清少納言
  (せいしょうなごん)

 「ゆかしくば
  行きても見ませ 雪島の
  巌に生ふる 撫子の花」
   金槐和歌集 源実朝

 「御地蔵や
  花なでしこの 真中に」
   小林一茶

(季節の花300より)


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季節の花「桔梗(ききょう)

2015-10-24 04:14:17 | 暮らし
言葉の花束

「人の心」

この世は

移りかわる

人の心も

移りかわる

あてにならないものを

あてにするから

人は苦しむ。

歳時記

霜降(そいこう)

10月24日頃。および立冬までの期間。

太陽黄径210度。寒露から数えて15日目頃。
 

秋が一段と深まり、朝霜が見られる頃。朝晩の冷え込みが厳しくなり、

日が短くなったことを実感できます。

初霜の知らせが聞かれるのも大体この頃で、山は紅葉で彩られます。 

コートや暖房器具の準備など、この頃から冬支度を始めます。

読書や編み物をしたりして、秋の夜長を楽しむのもいいです。

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秋の七草「桔梗(ききょう)

開花時期は、 6/10 ~ 8/10頃。
・秋の七草のひとつ。
・漢名の「桔梗」を
 音読みしたら「ききょう」。

・紫または白の、美しい花。

・開花直前の
 丸くふくらんだ状態がおもしろい。
 これは、開花前には花びらが
 互いのふちで  
 くっついたまま膨れていくために、
 つぼみのときは
 風船のようにふっくらして見える、
 ということらしい。
 プチュッとつまむと
 水がはじけ出る。
 (花がかわいそうなので
  やめましょう♪)

・漢方では太い根を干して
 せきやのどの薬にする。
 また、この薬用成分の
 サポニンというものは
 昆虫にとっては有毒なため、
 昆虫からの食害から
 自らを守っている。
 (キキョウサポニンと呼ばれる)

・昔から武士に好まれたようで、
 家紋に取り入れられたり、
 江戸城には「ききょうの間」や
 「桔梗門」の名前がある。


・万葉集に出てくる「あさがお」は、
 この桔梗の
 ことだろうといわれている。

・平安時代の辞書には
 「阿利乃比布岐(ありのひふき)」
 として載る
 → 「蟻(アリ)の火吹き」
  蟻が桔梗の花びらをかむと、
  蟻の口から
  蟻酸(ぎさん)というのが出て、
  桔梗の花の色素アントシアン
  というのを変色させるために、
  紫の花の色が赤く変わる。
  (蟻が火を吹いたように見える)


・「桔梗」は「きちこう」とも読む。

・8月12日、9月2日の
 誕生花(桔梗)
・花言葉は「清楚、気品」(桔梗)


・「桔梗の花
  咲く時ぽんと 言ひそうな」
   加賀千代女 

 「朝顔は
  朝露負(お)ひて
  咲くといへど
  夕影にこそ 咲きまさりけれ」
   (朝顔=桔梗)
   万葉集 作者不詳

(季節の花300より)



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季節の花「薄(すすき)」

2015-10-23 04:33:58 | 暮らし
言葉の花束

「父母

この世に 母がいることの

幸せを思え

この世に 父がいることの

幸せを思え

母の慈恩に

よって生まれた

父の慈恩に

よって人となる。

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秋の七草「薄(すすき)」

秋の月見のおそなえとして
 欠かせないもの。
 【中秋の名月】(十五夜)には
 収穫物と一緒に供えられるが
 収穫物を悪霊から守り、
 翌年の豊作を祈願する意味がある。
 (【中秋の名月】は下記参照)

・屋根材のほかにも、
 炭俵用、家畜の飼料用
 などとしてもよく利用される。

・ススキの「スス」は、
 葉がまっすぐに
 すくすく立つことを表わし、
 「キ」は芽が萌え出でる意味の
 「萌(キ)」だと言われている。
       (諸説あり)。


・箱根の仙石原や、
 奈良の若草山で行われる
 「山焼き」は、
 ススキを野焼きすること。
 春先に行う。
 この野焼きをしないと、
 ススキの草原には
 次第に樹木が侵入し、
 ススキの原として
 維持することができなくなるので、
 一年に一度全部焼き払って
 ススキ草原を残すようにしている。

・「常磐(ときわ)すすき」
 という種類は
 「すすき」に比べて
 開花が早いため、
 真夏の頃から穂を楽しめる。


・「すすき」は「芒」とも書く。


・別名
 「尾花(おばな)」
   花穂が獣の尾に
   似ていることから。

 「茅(かや)」
   民家の茅葺き屋根
   (かやぶきやね)は、
   この薄などの茎や葉を用いて
   葺(ふ)いた屋根。

(季節の花300より)




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季節の花「萩」

2015-10-22 04:40:57 | 暮らし

言葉の花束

「人間」

人間は一人では

生きていけないが

最後のよりどころは

自分自身です

丈夫な身体と

堅固な心をつくり

頼りになる

よりどころとしなさい。


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秋の七草「萩」

開花時期は、 6/ 5 ~ 10/末頃。
・秋の七草のひとつ。

・日本各地の山野で
 ごくふつうに見られ、
 萩といえば
 山萩(やまはぎ)を指す。
 東京近辺で見られるものは
 「宮城の萩(みやぎのはぎ)」と
 「山萩」がほとんど。
 ここでは「萩」ページとして
 1つにしました。

・「萩」の字は 
 ”秋”の
 ”草(草かんむり)”なので
 まさに秋の花だが、
 早いものは
 夏前から咲き出している。
 (でもやはり、
  秋の9月頃が見頃♪)


・花は豆のような蝶形花。
・枝や葉は
 家畜の飼料や屋根ふきの材料に、
 葉を落とした枝を
 束ねて箒(ほうき)に、
 根を煎じて、
 めまいやのぼせの薬にするなど、
 人々の生活にも溶け込んでいた。

・地上部は一部を残して枯死し、
 毎年新しい芽を出すことから
 「はえぎ(生え芽)」となり、
 しだいに「はぎ」に変化した。
・秋の十五夜(満月の夜)に、
 「薄(すすき)」
 「おだんご」と一緒に
 縁側などに置いて、
 お供えする習慣がある。


・あんこのおもちに
 「ぼたもち」と「おはぎ」が 
 あるが、じつは同じもの♪ 

 ◆春のお彼岸 に供えるのは、
  春を代表する花の
 「牡丹(ぼたん)」にちなんで
  (または牡丹の花に
   似ていることから)
 「牡丹餅」→「ぼたんもち」
  →「ぼたもち」と 
  呼ばれ、

 ◆秋のお彼岸 に供えるのは、
  秋を代表する花の
  「萩」にちなんで
  (または萩の花に
   似ていることから)
 「萩餅」→「御萩餅」
  →「御萩(おはぎ)」と
  呼ばれるようになった。

 それぞれには
 小豆(あずき)のあんこが
 入っている。


・別名
 「庭見草」(にわみぐさ)
 「野守草」(のもりぐさ)
 「初見草」(はつみぐさ)

・9月18日の誕生花(萩)
・花言葉は「柔軟な精神」(萩)
・宮城県の県花(宮城の萩)


            ↑ 上へ

・「秋風は
  涼しくなりぬ 馬並(な)めて
  いざ野に行かな 萩の花見に」
   万葉集 作者不詳

 「人皆は
  萩を秋といふ よし我は
  尾花が末(うれ)を
  秋とは言はむ」
   万葉集 作者不詳

 「わが岳(おか)に
  さを鹿来鳴く 初萩の
  花妻問ひに 来鳴くさを鹿」
   万葉集 作者不詳

 「高円(たかまど)の
  野べの秋萩 いたづらに
  咲きか散るらむ
  見る人なしに」
   万葉集 作者不詳

 「高円(たかまど)の
  野べの秋萩 この頃の 
  暁(あかつき)露(つゆ)に
  咲きにけるかも」
   万葉集 大伴家持

 「宮人の 袖つけ衣 秋萩に
  匂ひよろしき
  高円(たかまど)の宮」
   万葉集 大伴家持

 「指進(さしずみ)の
  栗栖(くるす)の小野の
  萩の花 花散らむ時にし
  行きて手向けむ」
   万葉集 作者不詳

 「かくのみに
  ありけるものを 萩の花
  咲きてありやと
  問いし君はも」
   万葉集 余明軍 

 「道の辺の
  小野の夕暮 たちかへり
  見てこそゆかめ 秋萩の花」
   金槐和歌集 源実朝

 「一家(ひとつや)に
  遊女も寝たり 萩と月」
   松尾芭蕉

 「白露を
  こぼさぬ萩の うねりかな」
   松尾芭蕉

 「行き行きて
  たふれ伏すとも 萩の原」
   河合曽良(かわいそら)

 「わけている
  庭しもやがて 野辺なれば
  萩の盛りを わがものに見る」
   西行法師
   (さいぎょうほうし)

 「萩の風
  何か急(せ)かるゝ 何ならむ」
   水原秋櫻子
   (みずはらしゅうおうし)

            ↑ 上へ

・東京周辺の見どころ

 <向島百花園
  (むこうじまひゃっかえん)>
   一年中なにかしらの花が
   咲いている、花の宝庫。
   長さ20mくらいの
   「萩のトンネル」が有名。
   花見頃9月中旬~9月下旬。
   墨田区東向島。
   最寄駅
    東武伊勢崎線東向島駅

 <大悲願寺(だいひがんじ)>
   五日市の、別名「ハギ寺」。
   「白萩」が有名。
   花見頃9月中旬~9月下旬。
   東京都あきる野市横沢。
   最寄駅
    JR五日市線
    武蔵増戸(ますこ)駅

(季節の花300より)


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