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写真上はオランダの内海沿いの街ホールンのあちらこちらにあるにしん3匹をモチーフにした紋章。エンクハウゼンにもあった。写真下は、エンクハウゼンで食べた生ニシンをベースにしたハーリング。
にしんで栄えた街としては明治期から昭和の北海道が思い出されるが、日本では生にしんの食事法は聞かない。ヨーロッパの北海ではまだにしんも小さく味もすっきりしているが、北海道にくるころには、海の栄養をたっぷりとって、大きく成長して、脂もたっぷりのっている、という違いがあるように思う。
いずれにせよにしんの漁で大もうけしたことは同じ。これではにしんも減ってしまったわけだ。
【にしんのマリネ】
アムステルダムから電車で50分ほどの港町エンクハウゼン。北海からの風が一日中、吹いているせいかひんやりとした空気が感じられるところです。
アムステルダムやハーグと同じオランダなのに、なぜか看板などのなにげない色づかいが北欧風に感じられ、くっきりとした窓枠などの赤色が空やいろいろな調度品の青に映えて印象的です。ここはかつてニシン漁で栄えた裕福な街でした。そしていまは別荘地となっています。
ここでの名物がハーリング。ニシンを生のままお塩につけて保存したお刺身で、それにマリネしたタマネギのみじん切りが載っています。酢の香りが高かったので、魚本体が酢漬けだと思ったのですが、酢で締める、と言われるようなしまった感じはなく、ふんわりとした口当たり。作り方を調べると、塩漬けして一日おき、塩抜きして食べる、とあります。塩抜き、とはどうするのでしょう?
少なくともエンクハウゼンでいただいたハーリングはタマネギ由来のお酢とほどよい塩味とニシンの脂が混ざり、絶妙の味でした。食べ方はしっぽを手でつまんでぶらさげ、口を大きく開けて上を向き、大胆にも頭の先からしっぽまで、ぱくんと食べる。これが当地流。
これと強めのお酒で昔から人々は楽しんでいました。味はにしんときくと脂っぽいのでは、とちゅうちょしたのですが、さっぱりとして、いくらでも食べられそうな味わいでした。
オランダは日本と同じく、生のお魚に抵抗のない、魚の国でした。アムステルダムではウナギを生っぽいまま燻製にしたような味のマリネ・パーリングを食べましたが、これが白ワインに合うと同行した人は大喜びでした。
ちなみにハーリングは、街角の屋台で売られています。まだ、9月の初頭だったのですが、夕方に寒さで鼻を赤くしていただきました。さすがに北海の風は冷たかったです。
(つづく)
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