写真はポートベロー通りにあるノッティングヒルの商店街。この通りの後ろの道にはまた違った風情の住宅街が広がり、そぞろ歩きの楽しい街だった。
【古書に古着になんでもござれ】
しずかな住宅街の道路を抜けると、ノッティングヒルの中心をゆるく南北に走る商店街に出ました。商店街という庶民的な感じではなく、ところどころ古びた、歴史を感じるブティック街です。
映画に出てきたような古本屋も一軒だけですが、たしかにありました。日本のガイドブックがあったので、手に取ると、東京タワーの項目はあっても、スカイツリーはありません。私もロンドン行の準備として、日本で最新版のガイドブックを買ったところ、食べ歩きの項目は増しているのに、歴史的部分や特集のページがだいぶ割愛されていたので、結局、古本で古い版も買ったのですが、このガイドブックも何らかのご縁を、この棚で待っているのでしょう。
古地図屋も数軒あり、それぞれに特色のある古地図を販売していました。
土産物屋には、映画「ノッティングヒルの恋人」をあしらったマグカップがたくさん。ジュリア・ロバーツ、人気です。メキシコの女性画家フリーダ・カーロの自画像がプリントされたマグカップもありました。もしかしたら毅然とした女性が好みのお店というだけなのかもしれません。
アフリカ系の雑貨店もありました。黄色の袈裟をまとった小乗仏教の若いお坊さんもずいぶんと歩いていました。あとは観光客がいっぱい。
街角の張り紙に週末に行うフリーマーケットの案内がありました。8月にはノッティングヒル・カーニバルというのもあるとか。これはアフリカ系イギリス人の祭典らしい。次の週末に行ってみよう。
白い街だ、高級住宅街だと、最初のうちは思いがけない出会いにひたすら感動の嵐だったのですが、いくぶん、気持ちがおさまってきてよく見ると、けっして高級なだけではないとわかってきました。建物自体は古いのでしょう。ただ表面だけ白く塗っていて、その横の道路に面していないほうの外壁を見ると、黄土色のレンガがそのままの姿で見えていました。
街並みもなんだか不思議。私のシェアハウスのあるすぐとなりの居住区は比較的南北に道路が走る規則正しい区画なのですが、このあたりは丘の高低差のためか等高線にそったような丸めの形の道で碁盤の目にはなっていません。
建物の成り立ちを調べてみると、どうやらこのあたりはビクトリア朝中期から後期(19世紀末)のイギリス黄金時代の建物がそのままある地区のようです。
(https://en.wikipedia.org/wiki/Portobello_Road)
そんな場所で骨董ものが売られていたら、それだけで風情が増してきます。
(つづく)
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