写真は、アックラム・ビレッジ・マーケットのパエリア。6枚の大きなパエリア鍋に、少しずつ具材の異なったパエリアがぐつぐつと煮込まれていた。プロパンのガスボンベまで鮮やかな赤色をしていて、祭りと一体化していた。
【国際ストリートフード】
ポートベロー通りをさらに進むと、南欧や中東やアフリカからの人たちによる屋台市が出現しました。トマトベースでぐつぐつ煮込み中のパエリアから、中東系の各種サラダ、ビーガン料理、アフリカ系のにぎやかな色のついた木製の小物などなど。
「アックラム・ビレッジ・マーケット(Acklam Village Market) インターナショナル・ストリート・フード」(国際屋台めし)と銘打たれていて、飛び入り参加も可能なライブパフォーマンスも繰り広げられています。
まるで日本の昔なつかしい神社のお祭りのような既視感。大人たちにまじって中学生くらいの子たちが、近所の祭りの縁日を楽しんでいる様子でわきあいあいと買い食いに興じていました。
さきほどのフリマとはずいぶんと雰囲気は違いますが、同じ通りなのです。ぎゅっと詰まった感じも、ロンドンの一面なのでしょう。
そういえば、このあたりのバスに乗ると、アフリカ系の方々をよく見ました。同じアフリカ系の人とたまたま隣りに座ったという二人の会話が、抑揚ある発音とリズムとうねりがあって何かの歌のよう。
「どこからきたの?」
「今日も渋滞しているね」
というなんてことない会話なのですが、BBC放送で流れるイギリス英語とはだいぶ違っていました。ミュージシャンなのかもしれません。
ロンドンは、どの地域でも高級住宅街と公共住宅エリアが道一本隔てて近接した街づくりとなっているそうなので、お祭りも重層的なのかもしれません。いまや日本も国際的になっているので、神社の屋台もそうなっていくのかもしれません。
ちなみに、この国際屋台村の先にも、古着などのマーケットは続いていました。ポートベローマーケットはロンドン最大、というのはこの距離もあるのでしょう。
【ポートベローマーケットの歴史】
ポートベローのマーケットは、1865年から続いていて、すでに160年の歴史があるそう。 ちょうどポートベロー通りがノッティングヒルとパディントンの大規模新興住宅地開発地区を結ぶ通りとして、農村から変貌をしていき、1864年に通りの北端に鉄道が通り、ラドブロークグローブ駅が開業した同年、ポートベロー農場が修道女たちに売却されました。
そのようにして出来上がった通りで、イの一番に始まったのがポートベローマーケットなんですね。
参考:Portobello Road - Wikipedia
※現在の状況をネットで見ると、土曜日は「アートマーケット」として、若者が描く絵画も含めた骨董市を開いているようです。日曜日に現在、行われているかは確認してからお出かけください。
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