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http://mylibrary.maeda1.jp/0502OilMajor2020-1stQtr.pdf
1. 五社の1-3月期業績比較 (続き)
(4)売上高利益率 (図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-53.pdf 参照)
売上高利益率はChevronが11.4%と際立って高く、同社に次ぐのはTotal 0.1%、Shell ▲0%(わずかながらマイナス)である。ExxonMobilの利益率は▲1.1%であり、BPは五社の中でもっとも悪い▲7.3%である。前年同期に比べると、良くなっているのはChevronのみであり、その他の4社は昨年同期の利益率4~7%から大幅に悪化、Shell、ExxonMobil及びBPはマイナスに転じている。
(5)設備投資
(図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-54.pdf 参照)
2020年1-3月期の設備投資額が最も多いのはExxonMobilの71億ドルであり50億ドルを超えるのは同社だけである。その他の4社はいずれも40億ドル前後である。前年同期と比較するとTotalは17%増、ExxonMobil及びBPは横ばいである。これに対しChevronは7%減、Shellは17%減である。
(6)原油・ガス生産量
(表http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-22.pdf 参照)
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-55.pdf参照)
今年1-3月の原油生産量はExxonMobilが平均日産量248万バレル(以下B/D)で5社の中では唯一200万B/Dをこえている。その他の4社はいずれも200万B/D未満でChevron(197万B/D)、Shell(195万B/D)、Total170万B/Dである。BPの原油生産量は5社の中で最も少ない131万B/DでExxonMobilの5割にとどまっている。前年同期と比較すると5社のいずれもが増加しており、ExxonMobilの増加率が最も高い(6.6%)。
天然ガスの生産量はShell1社のみ日産100億立方フィート(以下cfd)を超えている。第2位のExxonMobilは94億cfdで、残るChevron、Total及びBPはいずれも70億cfd台である。前年同期比ではChevronは9%、Totalも6%増加しているが、その他の3社はいずれも前年を5~6%下回っている。
天然ガスを石油に換算した原油・天然ガスの合計生産量ではExxonMobilは405万B/Dでこれに次ぐのがShellの372万B/Dである。その他の各社はChevron 324万B/D、Total 309万B/D、BP 258万B/Dである。石油と天然ガスの比率を見ると、Chevron及びExxonMobilは石油61%、天然ガス39%であり石油が6割を占めている。その他の3社も石油の比率が天然ガスを上回っているが、ShellとBPは石油:天然ガスがそれぞれ52%:48%、51%:49%で石油と天然ガスがほぼ同量である。
(続く)
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