石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

ExxonMobil、BP、Shell3社は損失計上:五大国際石油企業2020年1-3月期決算速報 (6完)

2020-05-20 | 今日のニュース

(注)本レポートは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0502OilMajor2020-1stQtr.pdf

 

2.2019年第1四半期以降の四半期別業績の推移(続き)
(6)原油・天然ガス生産量の推移
(6-1)原油生産量(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-68.pdf 参照)
 過去1年間の四半期ごとの原油生産量の推移を見るとExxonMobilが他社を引き離して5期連続でトップを守っている。ExxonMobilの生産量は5社の中でただ1社200万B/D台を維持しており、しかも生産量は増加傾向にあり、今年第一四半期の生産量は248万B/Dであった。ExxonMobilに次ぐ二番手グループはShellとChevronであり、両社の生産量は共に190万B/D前後である。両社も生産量は増加傾向にある。Totalは2019年第1四半期163万B/Dであったが、現在は170万B/Dに達している。BPは5社の中で原油生産量が最も少なく1年前は130B/DでトップExxonMobilの6割であったが、その後も生産量は伸び悩み、今期は131万B/Dにとどまり他社との差は拡大傾向にある。

(6-2)天然ガス生産量(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-69.pdf 参照)
 天然ガスの生産量はExxonMobilとShellの上位グループとBP、Total、Chevronの下位グループの2極に分かれている。Shellの過去1年間の生産量は110億立方フィート(’19 1st Qtr)→101億立方フィート(’19 2nd Qtr)→98億立方フィート(’19 3rd Qtr)→106億立方フィート(’19 4th Qtr)→103億立方フィート(’19 1st Qtr)であり、2019年第3四半期以外は100億立方フィートを超え5社のトップを維持している。ExxonMobilもShellとほぼ同様の軌跡をたどっており、両社の差は10億立方フィート前後で推移している。他の3社は5期を通じて殆ど生産量に変化は無く70億立方フィート台を維持している。

(6-3)原油・天然ガス合計生産量(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-65.pdf 参照)
 天然ガスを石油に換算した原油・天然ガスの合計生産量の推移を見ると、生産量が最も多いExxonMobilは石油換算で398万B/D(’19 1st Qtr)→391万B/D (’19 2nd Qtr)→390万B/D(’19 3rd Qtr)→402万B/D(’19 4th Qtr)→405万B/D(’20 1st Qtr)である。これに次ぐShellはExxonMobilよりも30万B/D前後少ない375万B/D (’19 1st Qtr)→358万B/D (’19 2nd Qtr)→356万B/D(’19 3rd Qtr)→376万B/D(’19 4th Qtr)→372万B/D(’20 1st Qtr)で推移している。

Chevron及びTotalの石油・天然ガス合計生産量は共に300万B/Dをわずかに上回る水準であり、最も少ないBPの生産レベルは260万B/D前後でExxonMobil或はShellの7割弱である。

以上

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前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
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