ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

テレマティクスとCRM(続き)

2004年09月16日 | ITS
テレマティクスをCRMに活用する際の最大の障害は個人情報保護だといった。

例え話をしよう。
「いまや携帯電話時代である。殆どの人が携帯電話でいつでもネットワークに繋がっている。契約時の情報で性別も年齢も住所もわかる。だから、その人の属性に応じていつでも携帯に広告メールを発信できる。また、携帯電話から自動的に位置情報を発信させて、店の近くを通りかかったら目玉商品の売り込みメールを発信できる。カメラやメール、ダウンロードなどの利用内容や頻度を調べて、次の機種の売り込みもピンポイントでできる。」

もし、上のような話を聞いたらどう思うだろうか。冗談じゃない、ただでさえ迷惑メールが多いのに勘弁して欲しいとか、プライバシーの侵害だと思うはずである。
ところが、いまテレマティクスでカーメーカーや関連産業が描いている夢はまさにこういったことなのである。

もし仮にテレマティクスがカーメーカーによるコスト負担で十分に普及したとしても、必ずユーザーに対して情報提供の可否を確認する必要があるだろう。個人情報について消費者が敏感になっている中で、何パーセントのユーザーが情報提供に同意するか。同意するユーザーが少なければ、CRM活用という目論見は崩れ去ってしまう。