ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

路車間通信

2004年09月24日 | ITS
路車間通信についてもう少し。
路車間という意味では、VICSのビーコンがまさにそれだ。
しかし、VICSFM多重に比べれば圧倒的に普及率は低い。

伝達可能な情報量が少ないことがネックになっていることは間違いないと思うが、DSRCで情報量が大きくなれば格段に普及するのだろうか?

単に路側からドライバーに情報を伝達するのであれば電光掲示板がもっとも確実な方法である。
公共投資によってDSRCによる車載機表示を推進させるためには電光掲示板よりも圧倒的に優れているという事実を提示しなければならない。
それはなんなのだろうか。

当然、車と通信して減速など自動制御ができるという安全面での大きなメリットがある。しかし、それは路側機が整備された後、カーメーカーが車両に搭載するものであり、逆はあり得ない。

情報量の多さと言っても、運転者の注意を逸らさない(ディストラクトしない)範囲でしか所詮情報は流せない。
まあ、この先渋滞・事故とか、路面凍結とかなのだろう。これらは電光掲示板でも変わらない。

コストはどうなのか?路側機が電光掲示板よりも圧倒的に安いのなら可能性はある。500m毎に設置されれば、渋滞追突リスクなどが減ることは間違いない。
しかし、たとえば信号機のような単純な警告装置でも事故は防げるし、路側機がそれらより圧倒的にコストが安くなるとも思えない。

特に安全情報に関しては、車載機を搭載しているドライバーにのみ発信するということが果たして許されるのか大いに疑問だ。