テクニカル分析手法も、様々な数字の変遷を見ていると、面白い結果を発見することがあります。今日は、そのうちの1つ、21日MIN指数と21日MAX指数の数字の変遷から、当日に必ず「買いサイン」が出るパターンについて説明します。
まず、定義から。
1.21日MIN指数
過去21日間の指数値(注)の最低値。
2.21日MAX指数
同上の指数値の最高値。
この2つですが、前日比でのこの指数の変化のパターンがいくつかありますが、当日に必ず、「底値=買いサイン」が出るケースのパターンは、簡単にいうと、
・21日MIN指数値=前日のMIN指数値
・21日MAX指数値<前日のMAX指数値
ですが、これを単純にエクセルの関数式で仕込んだだけでは駄目です。過去3日間の推移の中で判断しなければサインが点灯しません。
なぜ、この指標が面白いかと言うと、このパターンは場が始まる前に確定していることです。そして、前日比でプラス推移している限り、必ず点灯するという性質を持っております。もし、前日終値を割り込んだら、プラス浮上すれば再点灯します。
他の指標は場の進行に従って変化しますが、この指標は上記の点のみ注意すれば必ずプラス浮上するのが特徴です。
但し、前日終値割れを演じてしまうと、翌日に点灯が持ち越しされてしまいます。そこだけ注意。
このサインが点灯した時は、その銘柄の場が始まってから、前日終値を下回らないところでの「底値」で買えば、必ず利益が乗るということになります。
例として、昨日は監視銘柄43銘柄のうち、4063信越化学と147Aソラコムだけが点灯しておりました。(滅多に点灯しない)
信越化学の分足を見てみましょう。5789円で始まって、5751円まで下げた後5815円まで上げ、後場に高値を5863円まで伸ばしております。
前日安値は防御されておりますので、この日は、押し目を待って買い出動をすれば良いということになります。但し、その後に前日終値を割ったら、そこで損切りするか、明日に持ち越しということでそのままホールドするかと言うことになりますが、基本は前日終値割れがないとこで拾って、引けまでに売るという戦法になりますね。
ここまできちんと、当日の値動きのパターンが読めるテクニカル分析はあまりないかと思います。何しろ、前日終値を下回らない限り、上げの力が非常に強い銘柄ということが言える訳ですから。それだけで、日計りのデイトレーダーに取っては力強い援軍ではないかと思うのです。
ちなみに、レーザーテックの直近の底値サインの点灯は4月26日でした。まさに前日終値の33360円ピッタリでその日の安値が留まっております。その前は去年の5月2日でしたから1年も前になります。この時は、絵に書いたような寄り底の日でした。大引けで売って+785円。
恐らく、ヘッジファンドあたりが、似たようなアルゴリズムを駆使しての底値拾いを行ったのではないかと推察。
以上です。