まつや清の日記 マツキヨ通信

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子宮頸がんに対する政策は「検診の充実」を選択するよう求める要望書

2010年12月14日 | ニュース・関心事
緊急の追加提案となった子宮頸がんワクチンの予算措置に、下記の緊急の要望書が「健やかな命のための生活講座」一同(代表 馬場利子)等から、私と宮澤けいすけ議員の同席で議長、保健衛生部長に提出されました。

本会議では10時から佐野慶子議員が質疑を行い、11時から厚生委員会で私からも質疑を行います。市民グループの趣旨を支持する立場でこの議案に賛成できない旨を主張するつもりです。インターネットで傍聴できます。

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静岡市議会議長 安竹信男殿
静岡市長 小嶋善吉殿

子宮頸がんワクチンの公費助成導入よりも、
子宮頸がんに対する政策は「検診の充実」を選択するよう求める要望書

私たちは国が子宮頸がんワクチン接種を進めようとしている事に不安を持ち、ワクチンの安全性や必要性について、専門家と共に学習を進め、多くの人に『子宮頸がんワクチン』について知ってもらおうと、ブックレットを編集し11月15日に発行しました。

その作業の間に、静岡市もワクチンの公費助成を検討していると知り、過日(10月12日)、子宮頸がんワクチンの導入に対して慎重な審議を要望し、その趣旨を提出させていただきました。その際、担当課より『予防接種法によらない政策は性急に実施する考えはない』というお返事を頂き、安堵しましたが、今回、国の経済対策として子宮頸がん等(インフルエンザ菌b型、細菌性小児肺炎球菌)ワクチンの実施予算が確保された事を受けて、静岡市議会においてワクチン接種事業の実施を検討されていると聞き、医学的根拠のある政策の選択をお願いしたく、趣旨を申し上げます。

 前回の要望書にも書きましたが、市民の子宮頸がんワクチンに対する認識は、『ワクチンを接種すれば癌にならない』という短絡的な傾向は否定できませんし、性感染症について学校や家庭で知識を共有する経験がないまま、予防効果が確定していないワクチンを接種するという性急な政策は、市民に混乱き、不安を煽る恐れがあります。

子宮頸がんウイルスは弱毒性で、WHOの推定でも、子宮頚がんの発がん性HPV感染者3億人の内、がんになるのは感染者のわずか0.15%だという事実は一般に広報されていませんし、仮にHPVに感染したとしても、がん化することは稀で、抗体ができる以前に、はがれて治癒することも多く、発病しないで自然に治るケースが大半だということも知られていません。 抗体ができる前に治癒する病気に、ワクチンで抗体をつけて発病を防げるという医学的な証明がなされていない現状において、たとえ、国が予算を取ったからといって、子宮頸がんワクチンの接種を公的助成により実施するかどうかは、市独自の慎重な判断を期待するものです。

子宮頸がんの原因となるウイルスが確定された事実は、単に医学的な検知であるにも拘らず、がん化する可能性の低い事実を伝えず、いたずらに「癌化する可能性を誇張するようなワクチンの宣伝」に加担する国の政策にも大きな疑問を感じます。
私たちの体は、免疫という機能を誰もが持っており、適切な休養と栄養をとる生活習慣を心がけることにより、病気を予防する力を持っている事実を共有する事によって、安定した心と体を保つように促すべき健康福祉政策において、癌への不安を煽るようなワクチン企業の宣伝を鵜呑みにする政策は悲しむべき選択だと思います。

今回、国は定期接種化の方向性をきちんと明示しないままで、自治体の自主的事業に補助する形で予算化されています。本来、予防接種事業は国の責任において実施されるものです。副作用がおきて重篤な障害が生まれた場合の国の責任がなんら明示されることなく、自治体の責任を強制するやり方は、本来の予防接種行政とはいえません。
このような状況の中で、静岡市がワクチン接種を公費負担で進めるとなると、長期展望に立って、子宮頸がんワクチン接種が必要なものである医学的、疫学的根拠を市民に説明する責任を果たしていかねばなりませんが、その根拠や準備は磐石であるとは思えません。

海外でも臨床経験は2006年から始まったばかりで、予防効果の実績評価は十分とは言えず、副作用や有効性についての検証も十分されていない状況で、副作用などリスクを伴う子宮頸がんワクチンに使う予算があるのであれば、同額の予算を持って子宮頸がん検診を無料で受けられる回数を増やす政策の方が、はるかに効果的で、早期発見による健康被害を食い止めることが出来、治療費の削減に寄与する事は明らかです。

厚生労働省の論点整理では、「HPVワクチンは定期的な子宮頸がん検診の代わりとなるものではなく、ワクチン接種に加え、正しい子宮頸がんの知識を持ち、何よりも早期発見のためにがん検診を定期的に受診することが重要である。」と明記されています。
国のファクトシートによる情報提供においても「実際にHPVワクチン導入が全人口レベルで子宮頸がん患者・死亡の減少につながるかは、今後の長期にわたる調査研究が必要である」とされおり、国の審議会においても有効性や副作用被害の在り方について疑問とする発言が出ています。

以上の点より、私たちは子宮頸がんワクチンの導入に対して、ワクチン導入に必要な予算を国が準備したからといって、静岡市の行政政策が追従することなく、慎重な審議を尽くし、公費を支出する事が出来るのであれば、子宮頸がんの保健対策は子宮頸がん検診の無料化の対象を広げ、検診の必要性を広報する政策を選択してくださるよう、
切に要請いたします。 
以上 
2010年12月14日
「健やかな命のための生活講座」 一同
プラムフィールド       代表 馬場利子 
            
                     静岡市葵区安東1-2-3 
プラムフィールド内
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