※午後3時過ぎコンビニ行くも産経新聞は在庫なし。
各社が「コロナ禍と8・15」をどう重ねた論陣を張るのか、興味津々でした。
朝日新聞は、コロナとの対応を戦争にたとえたフランス・マクロン大統領、中国・習近平国家主席を批判しながら明治期・大正期の日本の感染症対策の先陣を切った政治家、後藤新平の「自治三訣」を取り上げ、戦争の教訓を「国に民が仕える国家主義でなく、民が主権者として進路を決める民主社会」と「コロナ禍で社会の統一行動を求められるのはやむ得ないとしても、最終的に個々の判断に基づく行動」を訴えています。
中日新聞は、「疫病と戦争と。二つの「非常」をたどりつつ、これからの「日常」を考える」と小津安二郎の1951年の映画『春秋』をとりあげ、「戦争はいかにして我々の日常を殺すか」、そこにある「非戦の魂」の大切さを訴えます。そして小津氏が1918年のスペイン風邪を経験しているも、そこには「非常」とはいえ、戦争における「憎悪」の日常との違い、互いに支えあう「新たな日常」があったと、永く「非戦の魂」を後世に伝えたい。
毎日新聞は、社説ではコロナ禍の問題を深く取り上げていませんが、「余禄」で敗戦直後の憲兵隊司令部から戦争関連文書の焼却命令が、コロナ禍での緊急事態に係る後日の検証に係る記録お不在を重ねています。そして、シリーズ「疫病と人間」で上野千鶴子氏がコロナとの対抗を戦争にたとえたマクロン、習近平体制を批判することで、毎日新聞の全体像とコロナ禍の関係を理解することはできます。
静岡新聞は、「特別の「夏に」誓う不戦」、読売新聞は、「国際協調維持へ役割を果たそう 惨禍招かぬよう記録を伝えたい』、日経新聞は、「戦争の何を語り継ぐべきなのか」、が社説見出しです。
因みに朝日新聞は、「不戦と民主の誓い、新たに」、中日新聞は、「非戦の魂、日常の礎に」、毎日新聞は、「歴史を置き去りにしない」が社説見出し。毎日新聞のこの社説の歴史のどうとらえなおすかという意味では貴重な論陣であると思います。