楊 逸 『蚕食鯨呑―世界はおいしい「さしすせそ」』読了
著者は1964年生まれだということで僕と同級生だ。母国語が日本語ではないひとではじめて芥川賞を取った作家であるというのはぼくもうっすらと覚えている。
当時もきっとそう思っていたのだろうけれども、同じ1964年生まれでも雲泥の違いだ。
父親は著者が子供の頃に文化大革命で下放されたというのだから相当壮絶な幼少期を過ごしたと思う。それなのに、よく何もかもに対して投げやりにならずに日本を目指せたものだ。会社のなかでくすぶりながらほぼ投げやり状態になっている56歳とはまったく違う。
こんな人は地頭もいいのだろうけれども、相当な努力をかさねてそこまでたどり着いたのだろう。どんどん自分がみじめになってゆく。
とくにこの作家が好きというのでもなく、もちろん過去に著作を読んだこともない。別の本を探していて同じ書架に並んでいたのをタイトルが食に関する内容だったので一度読んでみようと借りてみただけだった。
毎日新聞に連載されていたもののなかから選ばれたものを1冊の本にしたそうだ。1編はちょうど2ページ。短い文章だからなんとなく消化不良的な感じがするのは否めない。そして、中華料理に関する話題も多いいのでどうもなじみが薄くてよけいに共感する部分が少ない。
そこが残念だ。
だから、この本を読んだ感想は、「自分とはえらい違いだ。」ということになってしまった。
著者は1964年生まれだということで僕と同級生だ。母国語が日本語ではないひとではじめて芥川賞を取った作家であるというのはぼくもうっすらと覚えている。
当時もきっとそう思っていたのだろうけれども、同じ1964年生まれでも雲泥の違いだ。
父親は著者が子供の頃に文化大革命で下放されたというのだから相当壮絶な幼少期を過ごしたと思う。それなのに、よく何もかもに対して投げやりにならずに日本を目指せたものだ。会社のなかでくすぶりながらほぼ投げやり状態になっている56歳とはまったく違う。
こんな人は地頭もいいのだろうけれども、相当な努力をかさねてそこまでたどり着いたのだろう。どんどん自分がみじめになってゆく。
とくにこの作家が好きというのでもなく、もちろん過去に著作を読んだこともない。別の本を探していて同じ書架に並んでいたのをタイトルが食に関する内容だったので一度読んでみようと借りてみただけだった。
毎日新聞に連載されていたもののなかから選ばれたものを1冊の本にしたそうだ。1編はちょうど2ページ。短い文章だからなんとなく消化不良的な感じがするのは否めない。そして、中華料理に関する話題も多いいのでどうもなじみが薄くてよけいに共感する部分が少ない。
そこが残念だ。
だから、この本を読んだ感想は、「自分とはえらい違いだ。」ということになってしまった。