ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

米国「ハリケーンアイダ」事情

2021年09月03日 | 米国○○事情
浸水の写真なので、ちょっとばっちい写真を載せます。
この記事は食事などをしながら読まない方が良いと思われます😅

昨日は朝から雨が降ったり止んだりが1日中続くという予報が出ていて、ちょっと困ったなあと思っていました。
昨日からレイバーデイにかけて6連休を取った息子とお嫁ちゃんのTちゃんが、引っ越しと資格試験が終わったのでとうちに来ることになっていたので、お祝いのご馳走のための食材を買いに出かけなければならなかったからです。
外に出ると雨は止んでいて、グッドタイミ〜ング!と鼻歌を歌いながら出発。
車で30分ほどの所にある日本食材のお店と、そこから15分ぐらいの所にある韓国食材のお店を梯子して、その間も降っても小雨程度だったので、な〜んだ、この程度の雨だったら1日中でも別にいいかも、などと思っていました。
家に戻り、腕まくりをして料理開始。
二人がうちにやって来る前にできるだけ済ませておきたかったので、時計を睨みながら細々と動き続けました。
お料理の大部分ができた頃に二人が到着。
それから少し経って夫も帰宅したので、みんなで乾杯して夕飯が始まりました。
雨も風も昼間よりはかなり強くなっていたけど、それでもまあ今までにも大雨が降ったことは何度もあるので、特に心配もせず、みんなで話に花を咲かせていたのですが、デザートを食べ終わった頃に長男がふと、地下にある何かを見に降りたその時…。
「ちょっと来てみて、水が入ってきてるみたいやで」
その声が始まりでした。

みんなでどれどれ?と下に降りて見ると、確かに水が入ってきています。
110年前に建てられたまま、何も手が加えられていない我が家の地下室の壁は、レンガと大きな岩でできています。
どこかに穴でも空いているのか、強風が伴う大雨が降ると必ず、床面に水がうっすら溜まることがあるのです。
まあ大丈夫だろうとぞろぞろと上に戻り、念のために外はどうかと玄関のドアを開けると…。
え?!

パトカーとこの水の量を見てまず絶句…。


恐々歩道に出てみると…こんなのは見たことがありません。

横庭はいつの間にか池に変身していました。

これは尋常じゃないとやっと気づいた我々が、もう一度地下に戻ってみると、

卓球台の下に敷いていたゴム製のマットがぷかぷかと。
「サーフィンみたい」と陽気なTちゃんと、写真用のポーズを要求するわたし😅


10年前のちょうど同じ頃、わたしたちが引っ越してきた翌年の夏にも似たような浸水があって、その時に温水器が浸かって使い物にならなくなったので、夫が買ったポンプらしいのですが、いや、小さいよ😭

どうやら水が噴き出てくる穴を見つけたよう。

塞ぐための道具作りを始める息子。

試してみる。

どうも十分ではない様子。

それではと、今度は廃棄タイヤからチューブだけを取り外し、

それをグルグルにして詰め込んでみると、

完全に止めることができて、男たちはハイタッチを交わし、すると別の場所からボコボコと水が噴き出してきて、そこで一旦諦めることに。
ばっちい写真でごめんなさい!
でも右下にあるのは例のブツではありませんのでご安心を。
ちゃんと説明するともっと気持ちが悪くなるので内緒で言います。これは家猫たちが狩りをして食した動物の残骸です。すみません!めっちゃグロテスクで!


結局どんどん水嵩は増し、10年前のちょうど同じ日に取り替えたボイラーの下の部分まで水に浸かってしまいました。も水に浸

とりあえず普通のシャワーは諦めて手足を洗うだけにしました。
そしてトイレは小なら流さず大なら流す。
とにかく地下の水がどこから出てきたものかがわからないので、せめて家の中だけでも水を使う量は極力減らさなければなりません。
想像すると気持ちが悪くなるので、できるだけ考えないことにしました。

夜中の3時ごろに停電になり、そのまま朝に。
台風一過のようなピカピカの晴天です。
しかも道、乾いてるし?!
でもやっぱり確かに浸水していたのでした。
道路の中央に止まったまま動けなくなった車、カーブしようとして流されてしまった車などが目に入ります。

息子がたまたま偶然に来たのも、このMIYATAが呼んだのかもしれません。
ジャジャ降りの中、車に水が入らないようにと、ジャッキであげたようです。
彼がいなかったら絶対にMIYATAはご臨終でした。

池だった庭も、

MIYATAの修理用ツール。

戦果の跡が、

うちの住所は1から始まります。
この通りの1番目に建てられたのですが、坂道の下から1番目というのが災いの元なのです。
緩やかな下り坂の終着点がうちの辺りで、そこからまた少し上がるので、ちょうど底の浅い谷間になるのです。


眠れずにいた夜中の3時に停電になり、ああ、また1週間は待たなければなと暗い気持ちになって、冷凍冷蔵食品を袋に入れて、夫の診療所の冷蔵庫に移し替えたり、お酒のロック用の氷の大袋を小分けして、電気の消えたうちの冷蔵庫をできるだけ冷やそうとしたり、長期停電には慣れっこなので、淡々とやるべきことをしてから食事をしていると、
あ、ついた!
なんと、わずか16時間で電気が復活しました。
なんてありがたいんだろう😭
それからはひたすら片付けと掃除です。
地下室の水は粗方引いて、夫と二人で箒で穴の方に水を誘導したりしましたが、まだまだ掃除ができる状態ではありません。
なので地下は放っておいて、一階の床掃除と、濡れては拭き、また濡れては拭きしたタオル類の洗濯に取り掛かりました。
どうやら今回の浸水は、わたしたちだけではなく、誰にとっても本当に突然のことだったようです。
みんな普通に食事をしたりテレビを観ていたというのです。
一体どうしてあれほどの水がどこからやってきたのか?
なぜ十分な警告が為されなかったのか?
いつもならうるさいほどに前々日から警告が繰り返されるのに、どうしてすっかり浸かってしまってから警告が出たのか?
みんながみんな首を捻っているのです。
うちの地下は放ったらかしですが、ご近所さんはどこも部屋仕様に改装していて、そこに1メートル以上の水がいきなり壁のあちこちからジャアジャアと流れ込んできたのですからたまりません。
本当にショックだっただろうと思います。
今日は朝から晩まで、発電機の音とポンプから吸い出されてきた水が道路脇を流れる音が聞こえてきました。
それでもまだ、水は30センチほど残っているそうです。
消防は30センチ以上だったら大きなポンプで吸い出してくれますが、それ以下だったら来てくれません。
来てくれるにしても、被害が大きかったら順番待ちでなかなか来てもらえません。
なので民間の会社に頼むのですが、中にはろくな道具も無くて、作業がなかなか進まないところもあるようです。

初めにびっくりして大騒ぎしたので、心配をかけることになってすみませんでした。
水はほぼ引き、停電も直り、なんともう動いてくれないだろうと観念していた温水器が稼働してくれました!
なのでお湯も使えます。
心配してくれたみなさん、本当にお騒がせしました。
明日はもう少し落ち着いて、このハリケーンの詳しい話をここに追加しようと思います。

コメント
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